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11月14日 2021年度・六稜同窓会148周年総会のご報告

2021 年( 令和3 年)10 月31 日( 日)、Zoom にて、六稜同窓会第148周年総会がオンライン開催されました。幹事は101期および102期が担当しました。コロナ禍により昨年度は中止となって、2期合同の幹事で、初めてのオンライン開催となりましたが、約170名の同窓生の方にご参加いただき、盛会のうちにお開きとなりました。総会にあたり昨年来アドバイスをいただきました100 期の先輩方および事務局の皆様には、厚く御礼申し上げます。

当日12時よりZoomによる受付を開始しましたが、100名以上入場できないというトラブルがあり、開始が20分遅れとなりご迷惑をお掛けしました。後の確認でZoom社との変更契約は完了していたのですが、同社での処理に不備があったことがわかりました。無事開催できた今となっては、良い思い出です。

[第一部総会]

司会の住山真一郎総務委員長(92 期)よる開会の辞の後、野村正朗同窓会会長(82 期)からご挨拶がありました。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大の状況により、総会の開催を断念したが、今年はオンラインにより無事開催できたこと、また同窓会の在り方はリモートなど多様化しているが、人と人のつながりは対面によるコミュニケーションに勝るものはないとのお話がありました。

次に創立150周年記念事業募金への謝辞とお願いがありました。「高い山ほどすそ野が広い」というが、募金活動は「すそ野広ければ山高し」をモットーとして全員参加を目指して、六稜魂の発揮をお願いしたいとご挨拶がありました。

続いて、名誉会長の天野誠校長から祝辞を賜りました。コロナ禍により延期となっていた2 年生の修学旅行と総会日程が重なり、事前録画によるご参加となりました。教育活動では、コロナ禍でも決して諦めず、生徒たちと共に「何ができるか」を考え、可能な限り、水泳大会や体育大会などの全ての行事を開催してきたこと、また日々の授業の充実が学校生活の充実に直結し、高校生活の総決算としての大学入試へと繋がるため、今後も真の文武両道を実現し、北野から日本、世界のトップリーダーを輩出していきたいとのご挨拶がありました。

その後、常任理事の紹介をはさみ、笹川忠士事務局長(74 期)から2020 年度、2021 年度の2 年間の活動報告がありました。六稜同窓会の会計収支が5年連続で単年度の黒字を達成したこと、新入会員として、132期357名および133期312名を迎え、同窓会員は41,025 名となったこと、会員親睦、学校支援、社会貢献の各分野において、コロナ禍においても、幅広い同窓会活動が展開されていることなどが報告されました。

〈卓話〉

進行役は田野原千佳さん(102期)、湯浅肇くん(102期)が可愛らしいパペットに扮して行いました。初めに卓話者である本田祐嗣くん(102期)の経歴が紹介されました。本田くんは、北野高校を卒業後、京都大学工学部へ進学し、卒業後は神戸製鋼所へ入社、英国留学、コンサルティング会社勤務などを経て、2012年から2019年までラグビーワールドカップ2019組織委員会に在籍しました。現在は、東大阪で人材育成に主眼を置くコミュニティ型のラグビークラブを設立する活動に取り組んでいるとのことです。

ラグビーワールドカップ開催2か月前の六稜トークリレーでは、三谷秀史さん(82期)と共に大会前のことをお話ししたが、今回は「ラグビーワールドカップに関われて」の題目で、大会前後の話をしたいとのことでした。

ラグビーの歴史を語る中で、ラグビーの起源年である1823年の200年後の2023年が、次のワールドカップ(仏)と北野ラグビー部創部100周年、そして北野高校創立150周年の年であることは非常に感慨深いとの話がありました。

「ラグビーなんて観客は入るのですか」、「新国立競技場が間に合いません」などの問題について、裏話を交えて、わかりやすく解説してくれました。途中パペットちゃんとの掛け合いもあり、ラグビーについて理解を深める良い機会となりました。

後半は、本田くん自身のワールドカップ現地での写真が投影されることで、各国から応援に駆け付けた人達との国際交流イベント等について、臨場感を味わうことができました。

[在校生演奏]

休憩時間には、在校生吹奏楽部による「トイズ・パレード」や「ウィーアー!」、またオーケストラ部によるシューベルト「交響曲第3 番第4 楽章」など、力のこもった演奏録画を視聴いただきました。「これまでの総会では、いずれか1つの部のみの演奏でしたが、今回は2つの部の演奏を聴けたことは、とても良かった」という声もありました。

[第二部懇親会及び132期、133期歓迎会]

〈オープニング〉

次に第二部の懇親会及び132 期、133 期歓迎会が行われました。司会は佐藤嘉定くん(102期)、福家光恵さん(102期)が務めました。二人が元気一杯に自己紹介した後、シンガポールから参加の渡部英男くん(102期)による乾杯の発声とともに開宴となりました。実開催では海外からの参加は困難でしたが、今回はオンライン開催ということで他にも複数人に海外からご参加いただきました。その後、新たに同窓会会員となった同期を代表して、132期の吉川あゆみさん、133期の桑原昌澄くんより、若くて清々しいご挨拶をいただきました。

〈北野高校創立150周年記念事業について〉

笹川忠士事務局長(74期)より、北野高校創立150周年記念事業の概要と募金のお願いについて説明がありました。記念事業は4つの柱で成り立っています。①六稜俱楽部の建設(25部の部室、交流ホール、多目的スタジオ、コミュニティスペース等の施設の建設)②六稜会館のICT 化(経年劣化、ネット環境の進展による陳腐化への対応としての設備更新)③うめきたの森に桜園の整備への協力④記念式典の開催(2023 年10月28日にリーガロイヤルホテルで開催予定)と記念誌の発行(140周年以降10年の歴史が中心)

①、②は特定寄附として、個人の場合は所得控除、法人の場合は全額損金算入が適用、③はふるさと納税が適用、④は一般募金となるとのことです。

募金期間は2021 年3 月からの1 年間であり、目標額に達しない場合は更に1 年延長され2023 年2 月までとなり、それまでに目標の3億円を達成したいというお話がありました。

募金状況は3億円の目標に対し、2021年10月28日現在の募金金額が1億5495万6千円(51.7%)とのことです。是非今後の母校の発展のためにご協力くださいと依頼がありました。2度目の募金も大歓迎とのことです。

最後に元ラグビー日本代表である廣瀬俊朗くん(112期)の創立150周年記念事業への応援ビデオをご視聴いただきました。

〈テーマ〉

今回の懇親会のテーマは「コロナを超えて調和の時代から輝く未来に繋ぐバトン」です。101期の生まれた1970年に大阪万博が開催されました。この時のテーマが「人類の進歩と調和」。そして今、大阪は2025年万博に向かって動き出しました。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。現役生のその先の北野生が活躍する未来でもあります。1970年万博の時に現役世代に繋がれた伝統。創立150周年記念事業も、これからの北野生を思ってのものであると考えます。今回のテーマ図は伊藤晃子さん(102 期) が息子さんと協力して作成しました。

〈アトラクション〉

101期、102期の合同企画として主演:湯浅肇くん(102期)、語り:桝井貞次さん(101期)、監督:田野原千佳さん(102 期)、撮影:清水信年くん(102期)の通称「こんにゃく班」による「十三北野今昔物語」がスタートしました。懇親会のテーマより、過去から現在、未来へと、六稜魂を繋ぎ、先輩・後輩の絆を強めていく内容としたいと考えました。そこで十三~北野界隈の今と昔を比較した楽しい動画を、桝井さんの軽快なトークで紹介していく形でお送りすることとしました。[登校編]は十三駅からスタートし、商店街を抜け、通学路を紹介しながら、やがて母校の校内へと場を移していきました。懐かしい映像に思わず微笑んだ方もいらしたのではないでしょうか。

また、[学校編]では、過去、現在の校内の様子やリニューアルされたプールが紹介された後、淀川河川敷に舞台を移し、主演の湯浅くんが、断郊競走コースを軽快に走りながら紹介してくれました。淀川河川敷は、以前は地面がぼこぼこでしたが、現在は整備され、また梅田のビル群の遠景も映えて、思い出の淀川河川敷が様変わりしていると感じた方も多かったのではないでしょうか。主演の湯浅さんが息を切らしながら、感動のゴールと思いきや、実は水を吹き掛けて汗を演出していたというネタばらしにより、楽しんでいただきました。

〈エンディング〉

バトンを繋ぐという思いを込めて、幹事期である桝井貞次さん(101期)、私、太田洋平(102期)、そして、次の森井吾郎くん(103期)から挨拶がありました。

桝井さんからは、100期の先輩からマニュアルを受け継ぎ、2020年の総会準備を行ったがコロナ禍で中止となった経緯、また2021年総会は102期の協力によりなんとかオンライン開催できたという、2年越しの熱い思いが語られました。

また、太田からは、コロナ禍で集まれない中、101期、102期の幹事期メンバーが画面越しでの打合せを楽しみながら、力を合わせて総会開催に漕ぎつけたという喜びを語り、次回の幹事期である103期にエールを送りました。

103期の森井くんからは、先輩たちの思いを受けて、2022年の総会幹事を引き受ける旨、また、実開催かオンライン開催か定まらない中、開催に向けメンバーと力を合わせていきたいという思いが語られました。

〈校歌斉唱〉

例年の総会の締め括りは校歌斉唱ですが、本年はオンラインでの校歌斉唱ということで、バイオリニストの佐野真くん(102期)が全てのパートを自身の声で録音し、編集により多重音声を作成し、そこに映像等を重ねて校歌斉唱動画を完成しました。佐野くんから「70回以上歌った」など、動画の作成秘話を披露してもらったのちに、1番から4番までは、全員ミュートで、5番はミュート解除で斉唱しました。会長、事務局長、総務委員長が並んで斉唱される映像が映し出されるなど、心に残る校歌斉唱となりました。

最後に、早嶋茂副会長(87期)より、懇親会へのお褒めの言葉をいただくとともに2年後の150周年事業募金への協力依頼がありました。その後一本締めにより、懇親会及び132期、133期歓迎会は無事閉会となりました。

[期別懇親会]

ブレイクアウトルームに分かれて、近い期別に懇親会を行いました。懐かしいメンバーだけでのルームに分かれ、約40分と短い時間でありましたが、実開催とは違ったシチュエーションで、同窓生同士の懇親を深めていただけたと思います。

〈最後に〉

最後になりましたが、来年以降も六稜同窓会が盛大に開催されることを祈念するとともに、改めて諸先輩方及び事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。また、101 期、102 期の皆さんには、大変忙しい中、献身的に準備にご協力いただき、本当にありがとうございました。

特にメンバーを支えてくださった101期の古木賀子さん、102期では開催に尽力してくれた中野圭くん、企画運営全般を担当してくれた鎌田淳くん、姫野里佳さん、Zoom総括担当の上村敏之くん、東京六稜会総会での経験を伝授してくれた佐伯琢也くん、金本朗彦くんには深く感謝いたします。

初めてのオンライン開催で、六稜会館の通信環境の不備など課題点も多く見つかりました。今後の同窓会活動のためにも創立150周年記念事業の六稜会館のICT 化は是非進めていただきたく、皆様の創立150周年記念事業の募金へのご協力をよろしくお願いします。

今回、副幹事長として母校のイベントに関われたことは、私自身にとっても素晴らしい経験となりました。また機会があれば、是非集まりましょう。

文責・太田洋平(102期)

08月31日 2022年度・六稜同窓会149周年総会 → 開催されました!

六稜同窓会149周年総会
日 時:2022年10月30日(日)14時から
場 所:北野高校多目的ホール+ライブ中継
担当期:103期
<総 会>
13:00    受付開始
13:45    在校生の演奏
14:00    総会     活動報告
14:30
~15:30  卓話:瀧 健太郎さん(103期)※質疑応答も含む
『流域治水時代の幕開け』
令和2年7月豪雨(球磨川などが氾濫)など、最近は洪水災害のニュースがあ
とを絶ちません。気候変動や人口減少・経済縮小を前に水害リスクは史上最
も高まっています。ここに光明を見出そうと、国はこれまでの治水の方針を
転換し、「流域治水」に舵を切りました。流域がもたらす恵みを最大化し、ふり
かかる災いを最小化しようとする考え方です。水を制する者は国を制す。「流
域治水」の考え方を紹介し、未来について考えます。
瀧 健太郎(たきけんたろう)氏
平成10年度京都大学大学院工学研究科土木工
学専攻博士前期課程修了後、民間企業を経て、
平成11年度より滋賀県庁勤務(18年間)ののち、
平成29年度より滋賀県立大学 環境科学部環
境政策・計画学科 准教授。滋賀県流域治水基
本方針や条例制定に携わるなど、河川・流域
政策の実務を長年にわたり担当。博士(工学)、
技術士(建設部門)。高校時代はバレー部。
<懇親会 及び 134期歓迎会>
16:00
~17:00    懇親会及び 懇親会(参加費無料:飲食の提供はございません)
※当日は、ライブ中継されますので、オンラインで視聴できます。オンラインで視聴の方には、後日、URLをお知らせいたしますので、
グーグルフォームまたは、QRコードからお申し込みください。
※参加の方は、10月26日(水)までに事前申し込みと、2022年度の年会費(3,000円)の納入をお願いいたします。
〇 オンライン視聴を申込みいただいた方で10月28日(金)までに当日のご案内のメールが届いていない場合は、お手数ですが同窓会事務局までお問合せください。
電話:06-6306-0374     mail: office@rikuryo.or.jp

09月03日 2021年度・六稜同窓会148周年総会のお知らせと申し込み

「六稜同窓会148周年総会」

日 時: 2021年10月31日(日)13時から
場 所: リモート開催(Zoomによるオンライン)
担当期: 101期・102期合同

総 会
12:00  リモート受付開始

13:00  総会

活動報告

卓話: 本田 祐嗣氏

(経歴)
京都大学工学部卒業後、神戸製鋼所入社。英国留学、コンサルティング会社勤務などを経て、 2012年から2019年までラグビーワールドカップ2019組織委員会に在籍。現在は、東大阪で人材育成に主眼を置くコミュニティ型のラグビークラブを設立する活動に取り組んでいる。
「ラグビーワールドカップに関われて」
ちょうど2年前に開催されたラグビーワールドカップ2019日本大会。 第174回六稜トークリレー(2019年7月)「ラグビーワールドカップがやって来る〜ジャパンラグビーと北野高校〜」でお話した時は、まだ大会前でした。
連続開催する予定だった東京オリンピック・パラリンピックも無事終了しましたので、大会に関わった7年間に見たこと 聞いたこと、終了してからこれまでに考えたことを、少し裏話も交えてご紹介したいと思います。

懇親会及び132期・133期歓迎会

14:00   休憩、在校生オーケストラ・吹奏楽部の演奏
14:20   アトラクション他
15:00   中締め、複数期別での懇親会(リモート)
15:30   終了予定

*今回、ハガキでの参加申し込みはありません。
下記の「申し込みはこちらから」あるいは「QRコード」から申し込みください。
*参加の方は、10月27日(水)までに事前申し込みと、2021年度の年会費(3,000円)納入をお願いいたします。
*懇親会は、zoomによるオンライン開催となりますので、無料で参加いただけます(年会費は納入ください)。

申し込みはこちらから

QRコード

〇 10/15までにお申込みいただいた方で、当日のご案内のメールが届いていない場合は、お手数ですが同窓会事務局までお問合せください。 電話:06-6306-0374     mail: office@rikuryo.or.jp

2020年度・六稜同窓会147周年総会のご報告

六稜同窓会147周年総会は、新型コロナウイルスの影響を考慮し、

残念ながら中止とさせていただきました。

2019年度・六稜同窓会146周年総会のご報告

2019年(令和元年)10月27日(日)、北野高校に おいて、六稜同窓会146周年総会が開催されました。 幹事は、100期(1988年(昭和63年)卒業)が担当 しました。当日は、秋晴れのさわやかな天候に恵 まれ、約200名の同窓生を迎えて、盛会のうちに お開きとなりました。総会の運営に当たり、アドバ イスをいただきました99期の先輩方及び事務局に は、厚く御礼申し上げます。

【第1部 総会】
<挨拶,祝辞及び活動報告>
第1部の総会は、多目的ホールにおいて、行われ ました。  在校生オーケストラ部により、北野高校校歌「六 稜の星のしるしを」や葉加瀬太郎「情熱大陸」など、 力のこもった素晴らしい演奏が披露されました。  司会の徳岡浩二総務委員長(92期)による開会 の辞の後、野村正朗同窓会会長(82期) からご挨拶がありました。目下の同窓 会活動として、創立150周年記念事業 に向けて、2020 年(令和 2年)2月ま でに教育施設設備の拡充予定、社会貢献事業の内 容及び記念式典の概要を取り決めること、吉野彰 氏(78期)のノーベル化学賞受賞を受けて、本校に おいて記念講演会を開催することなどが検討され ているとのことでした。
続いて、名誉会長の萩原英治校長先 生から祝辞を賜りました。北野高校は、 文部科学省により、WWL(ワールド・ワ イド・ラーニング)コンソーシアム構築支 援事業における拠点校に指定され、イノベーティブ なグローバル人材を育成するための支援を受けると ともに、剣道部、山岳部及び陸上部が近畿大会に 出場し、陸上部員1名がインターハイの砲丸投げ部 門で4位に輝くなど、北野高校の文武両道の伝統 が脈々と引き継がれているとのお話がありました。
その後、常任理事の紹介をはさみ、笹川忠士事務 局長(74期)から活動報告がありました。六稜同窓会 の会計収支が4年連続で単年度の黒字決算を達成 したこと、新入会員として131期318名を迎え、同窓 会員は通算で4万人を超えたこと、会員親睦、学校 支援及び社会貢献の各分野において、幅広い同窓 会活動が展開されていることなどが報告されました。

<卓話>
司会は多田裕史くんが務め、ユー モアを交えながら卓話者である牛尾 知雄くんの人となりが紹介されまし た。牛尾くんは、北野高校を卒業後、大阪大学工 学部に進学し、大阪大学大学院工学研究科博士課 程を修了しました。アメリカ航 空宇宙局(NASA)マーシャル宇 宙飛行センター研究員として 活動した後、大阪大学大学院 工学研究科准教授、首都大学 東京教授を経て、2019年(令和 元年)に大阪大学大学院工学研究科教授に就任しま した。本日は、「ゲリラ豪雨を瞬時に把握~フェーズ ドアレイ気象レーダーの研究開発」の題目で講演が されました。これまでの気象レーダーでは、雲の大 きさなどの観測に5 ~10分間を必要としていたとこ ろ、積乱雲などは10分で大きく成長するため観測 スピードが追い付いていなかったのですが、牛尾く んを中心とするグループが開発した最新のフェーズ ドアレイ気象レーダーによれば、観測時間が10 ~ 30秒に短縮され、何分後にどの場所で雨が降るか を予測でき、数分程度の非常に短い時間で生成す るゲリラ豪雨の予測につながるデータを提供できる ようになるとのことでした。これらの研究開発によ り、近年頻発する豪雨災害に対して安心安全な社会 を構築することができれば、これほど素晴らしいこ とはないと感じ入った次第です。今後も、牛尾くん には我々の社会に役 立つ研究を継続され ることをお祈りして います。  講演の終了後、牛 尾くんと3年生の時 にクラスメイトであった森下玲子さんから花束贈呈が され、質疑応答の際のマイク係を務めた大中絵里さ んとともに、牛尾くんとの記念撮影が行われました。

【第2部 懇親会及び131期歓迎会】
<オープニング>
第2部の懇親会及び131期歓 迎会は、六稜会館3階ホールに おいて、行われました。
司会は佐藤栄哲くんと森仁美さんが務めました。 お二人とも元気一杯に自己紹介をした後、最年長91 歳の金津博直さん(59期)による乾杯のご発声とと もに開宴となりました。その後、新たに同窓会会員 となった131期を代表して、大森裕梨香さん及び中林 彩佳さんら4名の方からご挨拶をいただきましたが、 それぞれ若くてフレッシュですがすがしく、31年後の 六稜同窓会の幹事は安泰であると確信しました。

<アトラクション>
今回の懇親会のテーマは「笑顔(smile)」です。ア トラクションでは懇親会史上初めての試みであるラ イブペインティングが行われましたが、その実演者 である武内祐人くんが「I wish you are always smiling. (笑顔がたくさん見つかりますように)」とのテーマ でイラストを描いていることに由来するものです。
武内くんが上記の テーマで描く笑顔の 動物や子どもたちのイ ラストは、雑貨アイテ ムや広告などで多数使 用され、2015年(平成 27年)からは小学2年生国 語の教科書(東京書籍)の表紙にも採用されていま す。武内くんは、普段は静かな場所で90分程の時 間をかけてライブペインティングを行うのですが、 本日は、少々騒がしい場所で40分のショートバー ジョンで描いてくれました。BGMを背景に、急ピッ チで汗びっしょりとなりながら、白地のカンバスに かわいらしい動物のイラストを描いていく武内くん に皆さんの視線が集まり、中には写真や動画を撮 影される方もいらっしゃるなど、注目度は抜群でし た。完成した折りには拍手喝さいとなり、会場は 大いにわき上がりました。

<お楽しみ抽選会>
毎年恒例のお楽しみ抽選会では、多数の賞品が 提供されました。北浦力くんが経営する北浦酒店 のお食事券、中井美紀さん提供の阪神タイガースT シャツ、西野香苗さん夫婦が経営する北海道網走 のオーベルジュ「ノーザンロッジカント」ペア宿泊 券、本庶元くんのお父様でノーベル医学・生理学 賞を受賞された本庶佑さん直筆のサイン色紙、そ して、武内くんが先程完成させたライブペインティ ングの作品などです。当選された方々は大変喜ば れ、とりわけ武内くんの作品が当たった方は、作 品の前で武内くんと一緒に記念撮影されるなど、 会場の雰囲気は最高潮に達しました。皆さん、本 当に笑顔でお楽しみ抽選会に参加されていました。

<エンディング>
来年度の幹事学年の紹介では、桝井貞次さんと 古木賀子さん(ともに101期)からご挨拶がありまし た。桝井さんからは、ラグビーワールドカップで活 躍した日本代表のようにワンチームとなって100期 から101期にボールをつなげていきたいとの意気込 みが語られました。
校歌斉唱では、高校 時代にハンドボール部で 活躍した美人で美脚の辻 本ゆき子さんが特注のタ クトで指揮を執り、昨年の100期同期会でも演奏し た大谷歩くんがピアノ伴奏を担当し、在校時にコー ラス部に所属していた坂田渉くんにリードされなが ら、全員で歌い上げました。
次は、毎年恒例の 応援エールです。今 年は、高校時代にソ フトボール部であった メンバー 8 名が応援 エールを行いました。道家祐子さんを筆頭に、喜多 悦子さん、木村知子さん、上田留美子さん、伊藤由 紀さん、加賀久美子さん、戸下智子さん、有森るみ さんが、これまた特注のオリジナルTシャツを着用 して、応援エールを切り、会場の皆さんも「フレーフ レー北野」と手拍子を送りました。会場全体が、先 輩も後輩もなく、一体となったと感じる瞬間でした。
最後に、早嶋茂同窓会副会長(87期) から、懇親会へのお褒めの言葉と、懇 親会のテーマどおり皆さんが笑顔で懇 親会から帰宅することを確信したとの 総括をいただきました。そして、全員で記念撮影 を行い、無事に閉会となりました。
来年以降も六稜同窓会が盛大に開催されること を祈念するとともに、改めて諸先輩方及び事務局の 皆様に御礼申し上げます。なお、最後になりました が、100期の皆さんには、大変忙しい中、献身的に 準備に参加していただき、本当にありがとうござい ました。今回の準備の過程は、私にとって大変心に 残るものとなりました。また機会があれば、ぜひ集 まりましょう。その時を心より楽しみにしています。       文責・中川博文(100期) 写真・岡田文夫(100期)

2018年度・六稜同窓会145周年総会のご報告

秋晴れの爽やかな天候に恵まれた平成30年10月 28日(日)、六稜同窓会145周年総会が開催されま した。幹事を務めたのは我々 99期。一年間じっく りと準備を重ね、当日は239名の同窓生をお迎えし、 トラブルなく会を遂行することができました。様々 なアドバイスをいただきました事務局と98期の先 輩方には感謝を申し上げます。

【第一部総会】  司会の徳岡 浩二総務委員 長(92期)によ る開会の辞に 続き、吹奏楽 部現役の皆さ んが素晴らし い演奏を披露。大先輩である手塚治虫先生の代表 作『鉄腕アトム』の主題歌や、『UFO』『魅せられて』 『シクラメンのかほり』『襟裳岬』などの名曲メドレー に会場が大いに沸きました。
続いて上田成之助同窓会会長(80 期)からのご挨拶では、六稜同窓会 の会費収支が3年連続で単年度の黒 字決算を達成することができたとい う報告が。しかしながら、母校の発展に寄与する ための基金のうち『教育環境整備基金』が大変苦し い状況にあるため、会員様から継続的な支援をい ただきたいというお話がありました。
名誉会長の恩知忠司校長先生から 賜った祝辞では一年生の陸上部員が国 民体育大会に砲丸投げで出場し日本一 に輝いたというお話があり、会場からどよめきが。 北野高校の文武両道の精神が、今でも引き継がれ ていることが伝わるエピソードでした。
その後、同窓会常任理事の紹介をはさみ、笹川 忠士事務局長(74期)から事務活動報告がありまし た。2018年3月の卒業生317名を新た に会員に迎えたこと、若い方にも同窓 会に参加していただくためのプロジェク トチームを作ったこと。さらに、150周 年記念行事についても話をされ、学校、PTAと連 携しながら企画を練っていきたいとのことでした。

【卓話】
司会は99期の笹川顕子さんが務め、今回の卓話 者である水口裕之さんをご紹介。水口さんは北野 高校を卒業後、大阪大学薬学部に入学。卒業後は 同大学大学院薬学研究科博士課程を修了され、国 内外で研究員として活動された後、2008年に大阪 大学大学院薬学研究科教授に就任されました。こ の日は『遺伝子、ウイルス、iPS細胞と“くすり”』をテー マに講演。遺伝子の基礎的な説明から、遺伝子と ウイルスを “くすり”にする遺伝子治療、ウイルス療 法の現況、iPS細胞の医薬品開発への応用に関す る研究動向について分かりやすくお話ししてくださ いました。また、血液がんの治療に光明をもたら した “CAR-T 細胞療法 ”といった遺伝子療法の実例 解説もありました。
終了後は、水口さんと 陸上部で同期だった孫美 穂さんから花束の贈呈が。 「阪大生の間では年の割 にイケメンだと言われてい るそうです」という孫さん の一言に会場から笑いが起こりました。ちなみに、 卓話からひと月も経たない11月22日、水口さんた ちの研究グループが人のiPS細胞から小腸の一部を 育てることに成功したことが新聞で取り上げられま した。飲み薬は小腸で吸収され、肝臓を経て全身 に行き渡ります。すなわちiPS細胞で再生した小腸 は新薬開発の際、治療効果を調べるのに大きく貢 献するそうです。

【第二部懇親会】
卓話終了後、六稜会館3階ホールに場所を移して の懇親会、司会は99期の三好鉄弥さんと堀口由紀 さんが担当。そして、最年長91歳の羽間平安さん(58 期)による高らかな乾杯のご発声ととも に開宴となりました。懇親会は新たに 同窓会会員となった130期の歓迎会で もあります。新会員を代表し、花田毅 己さんが「素晴らしい先輩方が築いてこられた同窓会 の一員として頑張っていきたい」と挨 拶されました。若い皆さんのパワーで、 今後も同窓会を盛り上げていってい ただくことを期待します。

〈アトラクション〉
今回、我々 99期が掲げた企画テーマは『北野流、 変わるものと変わらないもの』。公立高校ながら独 自の路線を貫く北野高校。もちろん、時代ととも に変わるものはあれど、戦前から連綿と受け継が るものも数多くあります。それらを後輩たちにも伝 えていきたいという思いをテーマに込め、アトラク ションを企画しました。
まずは、今回の懇親会を牽引してくれた、毎日 放送で人気帯番組のチーフプロデューサーなどを 務める村田元さんの編集によるスライドショー『相 変わらずで145年』を上映。このスライドでは “春 の球技大会 ”“水泳大会 ”“体育大会 ”“断郊競争 ”な ど北野高校でずっと変わらないものを、現在から 戦前まで、卒業アルバムの写真で遡るという手法 で紹介。各時代における十三のトピックスを挟み、 時代にマッチした音楽挿入するという演出がスライ ドをいっそう盛り上げていました。
スライドショーの後は歓談をはさみ、次の企画『北 野高校あるあるランキング』へ。こちらは、第一部 の総会前にあらかじ め取らせていただい た「北野高校で一年間 のうち一番しんどかっ た思い出は何?」など 3問のアンケートの回答の票数を、ランキング形式 で紹介するというもの。そして、各問とも3位から 1位まで紹介した後は、アンケートに答えていただ いた方対象の抽選会を実施。プレゼントは、北野 高校で使われているのと同じ縄跳びやラジオ体操 のCD、我らが99期の有働由美子さん著「ウドウロ ク」、手塚治虫先生のグッズなどを用意。少し遊び 心の効いた抽選会となりました。
〈お楽しみ抽選会〉
毎年恒例のお楽しみ抽選会はまず、北新地 「ちょいとBar 山田屋」マスターの山田功一さん提 供によるビールと高級缶詰の “ちょい飲みセット”を 2名様にプレゼント。
次に、兵庫県の但馬を拠点に宿の集客アドバイ ザーとして活躍する松本裕子さんが用意した“米(武 勇田)”、“但馬の海の幸セット”、“但馬牛「但馬玄」 セット”を計5名様に。当選された方は両手を挙げ て喜ばれるなど、会場は熱気で包まれました。

〈エンディング〉
次期幹事学年の 紹介では、100期の 方々 4 名が登壇さ れ中川博文さんが 「来年もいい総会、 懇親会を開催でき るよう準備を進めてまいります」と意気込みを語られ ました。
校歌斉唱では、在校時にバンドでキーボードを 担当していた鵜飼 裕子さんが指揮を とり、オーケストラ 部出身の川上泰隆 さんがピアノ伴奏を 担当。そして、バン ドでボーカルを担当 していた前田裕美さんの美しい歌声にリードされ ながら全員で歌い上げました。
さて、こちらも毎 年恒例の応援エール。 今 年 は、 様 々 な 運 動部出身のメンバー が 有 志となり『エー ル戦隊!ゴオウエン ジャー』を結成。メンバーはラグビー部出身の山田 功一さん、野球部出身の辰巳知行さん、バレーボー ル部出身の木村直照さん、合気道部出身の太田嘉 幸さん、陸上部出身の生田研一さん。各部のユニ フォームをまとった5名のエールに合わせ、会場の 皆さんも「フレーフレー北野」と手拍子。全員がひ とつになったひとときでした。
最後に野村正朗同窓 会副会長(82期)から、 懇親会へのお褒めの 言葉と、来年の幹事 100期への激励をいた だきました。そして、全 員で記念撮影をし無事閉会。
来年以降も同窓会が盛大に開催されることを祈 念するとともに、改めて、同窓会事務局の皆様、諸 先輩方、当日お手伝いいただいた99期の皆様にお 礼を申し上げます。 ※99期生は旧姓で表記させていただいています。
文・濱野希世(99期) 写真・加治木一彦(99期)

2017年度・六稜同窓会144周年総会のご報告

平成29 年10月29日、台風22 号による暴風雨のため六稜同窓会144 周年総会・懇親会は開催が危ぶまれましたが、午前10 時30 分に決行となり急ピッチで準備に移りました。やがて受付には悪天候にも関わらずご来場者の列ができ、多少のキャンセルはあったものの北野高校多目的ホールでの総会には246 名が、六稜会館での懇親会には247 名と今年も多くの同窓生が集いました。その会場の熱気が台風を吹き飛ばしたようで、「生き延びる」どころか、驚きや笑顔に満ちた大盛況の一日となりました。

第一部【総会】

台風の影響で定刻からやや遅れましたが、徳岡浩二総務委員長(92期)の開会の辞に続き、在校生オーケストラ部が見事な演奏を披露。もし暴風雨警報が発令されたら生徒は即下校せねばならなかったので無事最後まで演奏して貰えたこと自体が吉兆です。

上田成之助同窓会会長(80期)のご挨拶では、会計収支が2年連続で単年度黒字の目標を達成したとのお話があり、六稜会報への協賛広告や任意の寄付の増加が大いに寄与していることへの謝意を示されました。

続いて同窓会名誉会長である恩知忠司北野高校校長先生から祝辞を賜りました。初の総会ご出席に緊張されながらも、六稜会報69 号に寄稿された通り「第一志望」で校長に着任した本校が6年後に控える150周年に向けて、準備に貢献したいとのお言葉がありました。

役員紹介に続く笹川忠士事務局長(74期)の同窓会活動報告では、2年連続の黒字達成を受けて、以前に取崩した基金へ繰入返済できたとのご説明がありました。またトークリレーなど会員間交流行事の活発化や母校支援の状況の紹介とともに、150周年記念行事への提案募集を呼びかけられました。

[ 卓話]

総会後半は98期学年理事の岩崎日出雄さんの司会で始まりましたが、おもむろに赤いドローンが飛来し、客席全体を記念撮影して卓話の露払い。今回の卓話者は中田兼介さんです。中田さんは京都大学理学部で動物生態学を研究し、現在は京都女子大学教授でクモ研究の第一人者として活躍しておられます。この日は「クモの生き方と私たち」と題してご講演頂きました。

「真の知識は愛に導く」とのワーズワースの言葉を引きつつ、とかく嫌われがちなクモを「好きになってほしい」との想いから、珍しいクモの写真が続々と映写され、「クモは七種類の糸を使い分ける」「網は毎日張り替える」「繁殖方法の色々」など興味深い生態が紹介されました。さらに強靭なクモの糸を模した人工合成糸の実用化が近いことなど、クモの有用性についても解説頂きました。中田さんの軽妙で親しみやすいトークも相まって、クモ愛に溢れるお話に一同引き付けられました。クモのファンは確実に増えた筈です。終了後の花束贈呈をお願いした実父の中田洋さん(69 期)が「親は子どもが何歳になっても心配なものですが、今日の話の内容も面白く聞いて安心しました」と述べられたのは心温まる光景でした。

第二部【懇親会開始】

大雨の中を六稜会館に移動しての懇親会。司会は佐野憲一さんと大黒裕佳子さんです。開会に先立ちここでも参加者全員での記念撮影。そして乾杯のご発声は今年も最年長98歳の阿部源三郎さん(50期)から頂戴し、意気軒高に開会を宣言されました。

この懇親会は新たに同窓会会員となった129 期生の歓迎会でもあり、7名が参加してくれました。橋本拓未さんが緊張の面持ちで「温かく見守って」とご挨拶されましたが、直近の国政選挙では全員が投票したそうです。頼もしい後輩達ですね。

[ 総会初(?)、フラッシュモブ]

さて、毎年の懇親会のメインイベントである幹事期によるアトラクション。場内の照明を暗転し、佐瀧麻希さんのピアノ生演奏に乗せて、戦前から戦後、そして新校舎の現在へと本校144年間の各時代を象徴する写真で紡いだ約2分間の映像がスクリーンに映し出されました。司会の大黒さんのナレーションで映像のエンドロールを迎えると、大きな拍手が沸き起こりました。

ところが、これでアトラクション終了かと誰もが思った矢先に再びピアノの調べが。するとスクリーン脇に立つ同窓会スタッフジャンパーの男性(筆者)がスポットライトを受けてオフマイクで出し抜けに「One Day More 一日を生き延びた~」と歌い出し、続いて会場のほぼ対角のステージ下でマイクを持った別の男性が「巡り合えたのに~」と歌うと場内は意外な展開にざわめき出しました。さらに次々と歌い手が現れステージに上り、フラッシュモブ形式でミュージカル「レ・ミゼラブル」の楽曲「ワンデイモア」の大合唱になると会場は次第に手拍子の渦となりました。

「会場全体で盛り上がり、楽しめるものを!」というアトラクションの趣旨をMCでご説明した後、「勝手にアンコール」曲は今号巻頭で上田会長からご紹介があった「徴収の歌」です。同窓会の永続を願って年会費納入を呼びかける歌詞をスクリーンに映して、会場全体で合唱しました。

98 期の総会実行委員会は、その半分以上の時間をアトラクションの練習に費やしました。歌い手の中に歌を職業にしている人は誰もいません。この年齢になって仲間達と出し物を創り上げる貴重な経験と思い出を頂き、一同感謝しております。

<98ミュージカルカンパニー:( )内は役名>

横畠俊夫(ジャンバルジャン)、足立毅(マリウス)、山田真由美(コゼット)、小川葉子(エポニーヌ)、竹村和久(アンジョルラス)、赤井知之(ジャベール)、谷卓司(テナルディエ)、山口あゆ美(テナルディエ夫人)、守本麻紀(民衆)、浅野美子(民衆)井上耕作(旗

手)、佐瀧麻希(ピアノ)、坂口敏子(歌唱・振付指導)※敬称略

[メイキング・オブ『徴収の歌』]

実は最初から年会費納入率向上を訴えることを目指した訳ではありません。素人集団のフラッシュモブで楽しんでもらえるか自信が持てず、やはり「聴くだけ」ではなく皆さんに一緒に「歌って」参加して頂く企画が必要だと考えたものの、誰もが知っている六稜に縁のある歌(しかも校歌以外で!)となると選曲は難題です。違和感を抱きつつ暫定的に「鉄腕アトム」のテーマを合唱曲に選んで数ヶ月が経過。やがてフラッシュモブの練習を重ねてメンバー間に自信が芽生え、そして厚かましくなりました( 笑)。そうなると2曲目は参加型でも「アンコール曲」としたい!ならば同じくレミゼの代表曲「民衆の歌」しかない!と実行委員長の独断で宗旨替えしたのです。とはいえ問題は歌詞です。我ら六稜人は「大東の邦の運命」が「青春の肩」に掛かっていた訳ですが、同窓会で「屍を越えて明日のフランスを拓いて」も仕方無いので、ここは母校と同窓会の未来を支える凱歌でなければと考えた次第。総会幹事を経験して痛感したのは、「先立つ物」の重要性です。そうなると「民衆」は自然と「徴収」となって替え歌が降臨したのでした。

[ドラフト会議式大抽選会]

恒例の大抽選会は宮崎県でフリーアナウンサーとして活躍中の前田晶子さんが、台風による航空便の欠航により長時間かけて陸路で大阪入りして華やかに進行してくれました。前田さんが宮崎県綾町観光大使を務めているご縁で調達できた「宮崎牛と綾ぶどう豚セット」や「綾切子」ぐい呑みなど極上の特産品が賞品です。予め賞品を紹介した上で各自が、金・銀・銅・プラチナの各賞投票箱に抽選券を入札するドラフト会議方法で会場を盛り上げました。

[ 恩師のエールで大団円へ]

次期幹事学年の紹介では99期の方々11名が登壇され、学年理事の渡邊英美さんが来年の総会に向けてこつこつと準備していきます、と意気込みを披露してくれました。

懇親会のフィナーレは例年、校歌合唱からエールに続く流れです。本来なら幹事学年がエールの口上をするところ、私達はあろうことかそれを恩師の鎌田俊一先生(81 期)にお願いしました。98 期は先生が本校で初めて3年間のクラス担任を受け持たれた学年であるとのご縁があり、「私達の50歳の門出に」と無理を承知での依頼です。校歌の口上も先生に発声して頂き、元オーケストラ部指揮者の坂田泰史さんがタクトを振り、その隣で鎌田先生の応援団の振り付けがシンクロするという力強い演出に、校歌の歌声が元気に呼応しました。そして先生の渾身のエールには感激でした。

最後に中締めのご挨拶として、野村正朗同窓会副会長(82期)から、懇親会の盛り上がりへの賛辞と当番期98期への労いや来年の当番期99 期への激励も頂戴しました。そして「徴収の歌」を歌った98 期に来期以降の継続的会費納入への期待のお言葉も!

この頃には幸い雨も上がり、台紙に挟んだ全体写真と綾町の日向夏ジュースを全員の方にお土産としてお配りして無事終了。家路に着くご参会の皆さんの笑顔に幹事期一同、安堵しました。

[ 明日に向かって]

今回の幹事期として六稜同窓会の良き伝統を先輩方から継承し、そこに新しい息吹を吹き込んで次代の後輩へ伝えたいと願い「スマイル&サプライズ」というテーマを設けました。驚きと笑顔があふれ会話が弾む楽しい会にすれば、来年の参加者が増えるのではと期待してのことです。そのために新しい試みや参加型の催しを織り込もうとしました。至らぬ点も多々あったかと思いますが何卒ご容赦ください。ご来場の皆様方に少しでもお楽しみ頂けたのなら望外の喜びです。そして、何よりも150 名を超える同期生が集まり協力して大きな行事に取り組む充実感を味わう機会を与えてくれた、六稜同窓会総会50歳当番期制の慣習に感謝しています。

最後に幹事期の前例の無い申し出や冒険的なアイデアにもご理解ご協力頂き、お任せ下さった同窓会事務局の皆様に御礼申し上げます

横畠俊夫(98 期)

2016年度・六稜同窓会143周年総会のご報告

平成28年10月30日の日曜日、穏やかな天候に 恵まれ六稜同窓会が開催されました。259名の同 窓生の出席でした。今年は我々97期が担当の年 にあたり、事務局と96期の先輩方からアドバイ スをいただき100人態勢で当日の業務を行いまし た。アドバイスのおかげで大きなトラブルなく当 日の進行が完遂でき、事務局と先輩方には改めて 御礼申し上げます。

北野高校吹奏楽部の現 役の皆さんの素晴らしい 演奏で同窓会は始まりま した。総会は総務委員長 の徳岡浩二さん(92期) が司会を担当。会長の上 田成之助さん( 80 期) から挨拶がありました。 同窓会の現状として、平 成27年度に会計収支の 単年度の黒字化の達成、 会報への協賛・会費納入 の増加、などの紹介があ りました。同窓会活動の 報告として、在校生の支援として平成28年 7 月 にセミナーハウスに冷房施設を設置しました。在 校生の強い希望があり設置しましたが、好評との ことです。第一土曜日に開催しているトークリレ ーは 7 月に142回の開催となり、延べの参加者は 1 万人を超えました。同窓生だけでなく一般の 参加も多く、有意義なものとなっています。六稜 会館で開催されている六稜カルチャー講座が開催 されていることも紹介されました。

名誉会長の向畦地昭雄 校長先生から現役生の活 動報告がありました。体 育大会に懸命に取り組む 現役生と練習中にケガを した女子生徒の紹介があ りました。ギプスがある と綱引きに参加できないので、ギプスを削って参 加したエピソードや各クラブの活動状況の報告も ありました。六稜の伝統で勉学だけでなく運動も 積極的に取り組む。昔と変わらず、現役生の一所 懸命物事に取り組む状況と六稜魂がわかりました。

同窓会常任理事の紹介 の後、事務局長の笹川忠 士さん(74期)より活 動報告がありました。観 梅会、トークリレー、カ ルチャー講座、ゴルフ期 別対抗・クラブ対抗などの定例行事に1960人の参加がありました。国際 交流基金など、基金の紹介。常任理事会と理事会 の運営の紹介がありました。若い世代の交流の場 も作り盛り上がったそうです。

総会の終了後、卓話となりました。卓話の司会 は相原智彦さん(97期)が担当し、卓話の演者 の竹田潔さん(97期)を紹介しました。竹田潔 さんは北野高校を卒業後、大阪大学医学部に入学。 当時の第三内科に入局し内科医として研修後、免 疫の研究を始めました。体内に侵入してくる微生 物に対して認識・攻撃・排除するシステムが免疫 で、これが機能することによって細菌やウイルス などの感染症に対峙することができます。竹田さ んは腸管、とくに小腸や大腸の免疫に特化して研 究されています。腸内細菌は以前から知られてい ましたが、培養することが難しく未知の世界でし た。これらの腸内細菌を特殊な条件で培養して、 体内でどのような機能があるのか研究しています。 消化管の炎症疾患として潰瘍性大腸炎やクローン 病 が あ り ま す が、 腸内細菌叢の変化 が分かった、食事 内容の変化も疾患 にかかる方が増え た原因ではないか、 と 解 説 し ま し た。慢性関節リウマチ、アレルギー、動脈硬化症でも 腸内細菌叢の変化が見られ、動物の実験で発症す る原因もわかってきました。免疫のシステム、炎 症の発症機序が解明されれば治療にも役立つと考 えられ、将来につながる研究を話してもらいまし た。基礎医学の研究は時間がかかり労力のかかる 業務ですが、解明とともに臨床応用できることも あり、多くの患者さんの恩恵になる可能性があり ます。

卓話の後、六稜会館 3 階ホールで懇親会が開 催されました。司会は97期の清水潤三さん、志 村美代子さんが担当しました。最年長の阿部源三 郎さん(50期)の乾杯音頭で開宴となりました。 今年卒業した128期の皆さんの紹介がありました。 理事の吉松良さんから SNS などを通じて同窓会 を盛り上げていきたいとの挨拶がありました。続 いてアトラクションは田中千晶さん(97期)の バリ舞踊でした。田中さんはバリ舞踊家で、大阪 外国語大学インドネシア語学科を卒業し、インド ネシアと関わる仕事に就き、その後舞踊の道に入 られました。普段見る機会の少ないバリ舞踊を披 露してもらいました。おたのしみ抽選会は JTB の 旅行券、USJ のチケット、食事券など様々用意されました。次期幹 事である98期の紹 介では、今年と変 わらぬ同窓会を行 いたいという決意 表明もあり来年度 も期待大です。校 歌斉唱の指揮は泉佳伸さん、ピアノ伴奏は伊東美 恵子さん(ともに97期)が行いました。エール は長谷川正一さん(97期)が行いました。

閉会の辞は副会長の野村正朗さん(82期)か らお褒めの言葉をいただき、苦労が報われました。 来年以降も伝統ある同 窓会が盛大に開催される ことを祈念いたします。 改めてご協力いただいた 皆さんに感謝申し上げます。   稲本 望(97期)

06月20日 2015年度・六稜同窓会142周年総会のご報告

 平成27年10月25日、晴天にも恵まれ、六稜同総会142周年総会が母校北野高校の多目的ホールにおいて盛大に行われました。今年度の幹事は96期が担当させていただきました。我々96期の在学中は、現在は神戸空港につながるポートアイランドにおいて神戸ポートアイランド博覧会が開催され、また東京ディズニーランドの開園がありました。我々の世代は後にバブル世代といわれた年代でもありました。そんな96期が110名以上集まり、受付、誘導、会場設営、警備などの様々な役割を分担し、同窓会総会の運営のお手伝いをさせていただきました。

[第一部 総会]
 午後1時、徳岡浩二総務委員長(92期)の開会の辞のあと、恒例の在校生オーケストラ部による演奏がありました。校歌「六稜の星のしるしを」に続き、映画「もののけ姫」より「アシタカせっ記」、ヨハンシュトラウス「ラデツキー行進曲」が演奏され、華やかに総会の幕が上がりました。
 演奏の後、上田成之助同窓会会長(80期)からご挨拶がありました。その中で上田会長は、同窓会の厳しい財政状況を説明され、六稜会報への協賛広告、会員からの任意の寄付金の受付を始めたことを紹介されました。また同窓会費は六稜会館の維持運営、在校生への助成金、国際交流活動支援などにも使われるため、更なる会費納入向上にも言及されました。また北野の校是である「文武両道」の武の部分である一部の運動部が廃部・休部の危機にあることにも触れられました。
 次に、六稜同窓会名誉会長である向畦地昭雄北野高校校長先生よりご祝辞をいただきました。向畦地校長先生は、平成27年4月より母校の校長として赴任され、現在の普通科、文理学科の募集が来年度より文理学科のみの募集になること、また昨年度から文部科学省よりスーパー・グローバル・ハイスクールの指定を受け、多彩な取り組みがなされていることを紹介され、特に英語教育においては、英語をツールとして使えるようになるためにネイティブ・スピーカーであるスーパー・イングリッシュ・ティーチャーによる授業が行われているということを紹介されました。また部活動においても近畿大会、全国大会に在校生が出場し活躍していることを紹介されました。
 続いて、役員・常任理事の紹介の後、笹川忠士事務局長(74期)より、同窓会の活動について報告がなされました。その中で、会長の挨拶にもありました同窓会の財政状況について会報65号への広告、任意の寄付があったことを報告され、また同窓会行事に年間延べ1500人の参加があったこと、教育環境の整備や国際交流、クラブ活動など母校への支援を行っていることを報告されました。また8年後の150周年に向けての検討を始めていることや、インターネットで商品を購入される際には六稜WEBを介してamazonから購入すると手数料が六稜同窓会へ寄付されることも紹介されました。
 引き続き、恒例である幹事期96期による卓話が行われました。今年の卓話者は現在近畿大学文芸学部准教授である小森健太朗さんです。小森さんは北野高校在学中の16歳で江戸川乱歩賞の最終候補にノミネートされ、この記録は今なお最年少記録として残っているそうです。高校卒業後は東京大学文学部哲学科を卒業、これまで多くの執筆、論評をされています。
 当日の卓話は「高校時代の江戸川乱歩賞候補ノミネートと、ミステリ研究の最前線について」と題して行われました。高校時代の思い出として、高校の売店で原稿用紙を大量に購入したところ小説でも書くのかと驚かれたこと、また高校の文芸部を舞台にした自身の小説が北野高校の文芸部がモデルであること、在学中は体育で困ったこと、小峰元氏の小説の中に小森さんが取り上げられていること、ノミネートされた小説は高校1年生の冬休みの2週間で書き上げたこと、黒岩涙香が翻案した「幽霊塔」の原作を突き止めたこと、北野高校の図書室が自身の小説家としての原点であることなどを楽しくお話しされました。
 卓話終了後には、同期の吉田晶子さんから花束の贈呈があり、第一部総会は終了しました。

[第二部 懇親会及び127期歓迎会]
 第一部の総会の後は、場所を六稜会館に移して懇親会及び127期の歓迎会が盛大に行われました。司会を担当してくれたのは秋田和孝さんと中谷みさこさんです。
 まずは当日出席者の最高齢者である50期の阿部源三郎さんから乾杯のご発声をいただきました。阿部さんは司会者よりも元気かつハリのあるお声で、高らかに乾杯のご発声をされました。しばしの歓談の後、新たに六稜同窓会に加わった127期の紹介が行われました。この日は2人が登壇され、新たに同窓会員となられた気持ちを語られました。
 その後、アトラクションとして「クイズ 96期生 約100人に聞きました」が行なわれました。景品はホテル食事券、金箔入り清酒・梅酒セット、六稜グッズなどです。
 1問目は「あなたにとってバブル時代を象徴するものは?」の第3位(答え、株)、2問目は「あなたにとって北野高校の思い出と言えば?」の第5位(答え、先生)、3問目は「あなたにとって北野高校出身の有名人と言えば?」の第2位(答え、橋下徹氏)をそれぞれ答えるものでした。
 あと特別賞として、前同窓会会長である山本雅弘さん(71期)より、森繁久彌さんがテレビ対談された番組「森繁對談」のDVDを提供していただきました。山本さんとジャンケンをするなど参加者の方々も大いに盛り上がり、楽しんでいただけたものと思います。
 その後、次回同窓会総会の当番幹事期である97期の斎藤晴雄さんから来年の同窓会総会の抱負が述べられました。97期は毎年100人規模での同期会をされており、次回は我々よりもさらにすばらしい同窓会総会にしていただけるものと楽しみにしております。
 懇親会も大詰めを迎え、高木和祟さんの指揮、吉田晶子さんのピアノ伴奏により参加者全員で校歌を斉唱したあと、司会を務めた秋田和孝さんによりエールが行われました。
 最後に、野村正朗同窓会副会長(82期)より閉会のご挨拶をいただき、先輩のありがたみ、伝統の中にも多くの同窓会員が集まる、楽しい同窓会にしていこうと話され、三本締めで懇親会を締められました。
 今回、この歴史と伝統のある六稜同窓会総会の運営を手伝わせていただきましたことは大変光栄なことであるとともに、長い年月を経て再び同期が結束し、一つのことを成し遂げる機会を与えてくださったことに感謝申し上げます。また、お世話になりました事務局の方々にも深くお礼申し上げます。至らなかった点も数多くあったと思いますが、お許しいただければと存じます。最後になりましたが、六稜同窓会142周年総会にご参加いただき、私共とともに総会を盛り上げてくださいました皆様に心よりお礼を申し上げて、同窓会総会の報告とさせていただきます。

<96期 高橋 務>

12月17日 2014年度 六稜同窓会141周年総会のご報告

 2014年10月26日(日)、秋晴れの日和に恵まれ、六稜同窓会141周年の総会が母校の多目的ホールにおいて盛大に開催されました。昨年は140周年記念ということで中之島の中央公会堂で開催されましたので、ホームグラウンドとも言える母校に戻っての同窓会総会の開催は2年ぶりということになります。
 今年の幹事は95期生が担当させていただきました。私たち95期生は、伝統ある北野高校の歴史の中でも、空前にして絶後、受験者が募集定員に満たない、所謂「定員割れ」として、当時はちょっとした話題になったものでした。その95期の同期が約90名集まり、受付や誘導、会場設営など、様々な役割を分担して運営のお手伝いをさせていただきました。

【第一部 総会】
 午後1時、徳岡総務委員長の開会の辞の後に、恒例により在校生吹奏楽部の演奏が行われました。校歌「六稜の星のしるしを」に続き、「ド演歌エクスプレス」と題して、「兄弟仁義」、「津軽海峡冬景色」など、昭和を彩る懐メロメドレーが、そして最後はヨハンシュトラウスの「ラデッキー行進曲」が演奏され、華やかに総会のオープニングを飾りました。
 演奏の後、上田成之助同窓会会長からのご挨拶がありました。その中で上田会長は、昨年の140周年記念総会を経て、今回は150周年に向けての第一歩であると位置づけた上で、厳しい財政状況の中、同窓会運営の更なる効率化に取り組んでいることを紹介されるとともに、この春からはクラブOBOG委員会を立ち上げ、グラブに在籍した方の縦糸横糸のネットワークを活用し、同窓会活動をさらに盛り上げていく取組みを始めたことを紹介されました。
 次に、六稜同窓会名誉会長である原田恵子北野高等学校校長から、ご祝辞をいただきました。その中で原田校長は、本校が今年、文部科学省からスーパー・グローバル・ハイスクール(SGH)の指定を受けたことを紹介されました。そのSGHの取組みの中の課題発表において、本校生徒は、スーパーバルーン(風船)による高度3万メートルからの写真撮影に取組んでいたそうなのですが、その熱心さのあまり、校長先生としては、時にハラハラすることもあったそうです。こうしたエピソードも含め、生徒の皆さんが、今も本校の歴史と伝統を受け継いで、頑張っている様をお話いただきました。
 続いて、74期の笹川忠士事務局長より、この1年の同窓会の活動について報告が行われました。その中で笹川事務局長は、同窓会の厳しい財政状況の改善を図るべく、六稜会館の休館日を増やしたことや、館内照明のLED化等の取組みについて紹介されました。また、会館催事委員会によるトークリレー、広報委員会による会報作成、クラブOBOG委員会の発足、FR委員会による大学生就活支援活動、また、陸上、水泳、囲碁などの学校の部活動に対する激励金の贈呈など、活発な活動を行っている同窓会の現状についての報告も行われました。なお、本報告に対する質問等はありませんでした。
 総会の締めくくりは、恒例の、幹事期である95期同期生による卓話です。今年の卓話を担当しましたのは、大阪で高島クリニックを開業しておられる高島正広さんです。高島さんは、高校時代はテニス部で活躍され、現在、大阪府観光局の医療ツーリズム研究機関の代表として、各国との医療交流を推進しており、また、11月1日より、パスツール研究所の臨床免疫治療研究センター室長に就任されます。当日の卓話は「生き生き人生 ピンピンコロン」と題して、高齢化社会における予防医学の重要性を分かり易く説明してくれました。健康で豊かな老後を迎えるためにも、また、増え続ける医療費を抑制していくという観点からも、予防医学は極めて重要であり、そのためのアンチエイジング・抗加齢という概念を、具体的な例や数字などを示しながら話を進めてくれました。この総会出席者の皆さん方も、非常に興味をそそられたご様子で、この後も高島さんの周りには、常に人垣ができていました。
 卓話終了後は、95期の朝田さんからの花束贈呈があり、いつもは冷静な医師である高島ドクターも、照れることしきりでした。
 以上午後2時40分に、第一部総会は滞りなく終了しました。

【第二部 懇親会】
 第一部の総会の後は、場所を六稜会館に移し、雰囲気もガラッと変わって、皆様お楽しみの懇親会が、合計約200名の方の出席を得て、午後3時過ぎから盛大に開催されました。
 司会を担当してくれましたのは95期の池田貴彦さんと藤井武嗣さんのお二人です。二人ともこの日のために、皆さん方に少しでも喜んでもらおうと、様々な企画を考えてきました。
 懇親会の皮切りは、本日出席者の中の最高齢者、95歳の阿部源三郎さん(50期)の乾杯でした。阿部さんは乾杯のご挨拶の中で、こうして毎年最高齢で出席できることの喜びを謝するとともに、この会に出席し続けることが、こうして元気でいられることの秘訣であると、いつもながらのハリのある声で、高らかに乾杯のご発声をいただきました。
 しばらくの歓談の後、午後3時40分頃には、今年新たに六稜同窓会に加わったメンバーの紹介が行われました。この3月に卒業したのは126期生320名ということだそうですが、この中から、この日は7名が参加してくれました。慣れないこの場の雰囲気に呑まれながらも、それぞれ一人ひとりが思いを述べてくれました。若い力でこれからの六稜同窓会を盛り上げていってもらいたいものです。大いに期待しましょう。
 さて、この後は皆様お楽しみの抽選会の時間です。司会の二人が様々な趣向を凝らしてくれました。特に圧巻だったのは、賞品のプレゼンターとして、「タンバリンズ」の3人組が登場したことです。もちろん、彼女たちは95期の同期生の有志(徂徠千代子さん、朝田由佳さん、萩森由佳さん)です。抽選会のスタートに先立ち、この3人により、加齢な、いや、華麗なタンバリンさばきの「舞」が披露されました。皆この日のために、指に「タンバリンだこ」ができるくらい練習を重ねてきましたが、その甲斐もあって息はピッタリ、最後のドヤ顔までがキマッてました。また、彼女たちが心を込めて渡してくれる賞品も、意外性のある(つまり、自分のお金なら、まず買わないだろうと思われる)各種ギフト券でした。一例を言えば、「あの日に帰りたい賞」として「エステのギフト券」や、「第二の人生を新天地で賞」として、「月の土地権利書」など様々。度肝を抜くプレゼンターから、次々に披露される奇抜な賞品に、参加者の方々も、大いに盛り上がり、楽しんでいただけたことと思います。
 抽選会で盛り上がった後は、来年度の同窓会を仕切っていただく96期の皆さんの紹介を行い、来年に向けた熱い思いと抱負を述べてもらいました。今年もうすでに12名の方が参加されているということで、われわれ95期を凌ぐ、素晴らしい同窓会にしていただけることと楽しみにしております。
 懇親会も大詰めを迎え、90期の応援団の増田昭雄さんのエールに合わせて、校歌を斉唱しました。来賓の皆様、大先輩の皆様も立ち上がって、参加者全員で声を合わせ、宴の締めを飾る大合唱となりました。
 最後は、六稜同窓会野村正朗副会長(82期)からご挨拶を頂戴しました。野村副会長は、この141周年総会・懇親会が盛会のうちに終了できたことに対して出席者各位に感謝の意を述べるとともに、次回142周年もこの場の皆さんが、またこの場に集うことができるよう会場に向けて力強く呼びかけられて、午後4時20分に、懇親会はお開きとなりました。
 歴史と伝統のある本校におきまして、同窓会総会の運営を担当するというのはある意味気を遣う、骨の折れることであることは否めません。しかし、私たちは本校の卒業生であることに誇りを持っていますし、また、本校の卒業生でよかった、と思うことを、幾つも経験してきました。
 その母校に対して50歳を迎えた節目の年、社会の中核として公私に亘り最も活躍している、そんな年に同窓会総会の運営を手伝わせていただけるというのは光栄なことであり、改めて同期の結束を固めることができたことに、今は感謝しています。
 今後も、歴史と伝統の重さを踏まえながらも、変えるべきものは変えていく、守るべきものは大切に守っていく、そうした勇気と気概を持ちながら、先輩方から渡されたバトンを確実に後輩に引き継いでいくことを心掛けたいと思っています。
 最後に、至らないわれわれを見て、内心ハラハラしていたのではないかと思われる、六稜同窓会事務局の皆様方に心からのお礼を申し上げて、六稜同窓会141周年総会のご報告とさせていただきます。

<95期 松本 幸久>