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‘六稜ニューヨーカー’ カテゴリーのアーカイブ

ベルギーでの1年間

ヨーロッパへそ日記【第7話】


▲元同僚に見送られてベルギーへ出発!
(2006年3月10日)

皆様こんにちは。

この3月でベルギーに来てちょうど1年になりました。新しく始まる生活に期待と不安を抱きながら日本を出発した日からこれまで、本当にあっという間でした がその分充実した日々だったのだと思います。誰も知り合いがいなかったこの国で、いろんな人との出会いがあり、多くの人に支えられた1年でした。

また今年度はベルギーを訪問する政府関係者も多く大使館での仕事は忙しかったのですが、それもとても貴重な経験となりました。


▲大使ご夫妻と

ニュースでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、5月には麻生外務大臣、そして今年1月には安倍総理がブリュッセルを訪問しました。
「NATO(北大西洋条約機構)本部訪問」と流れていたので、もしかしたらそれがブリュッセルだとは気づかない方もいたかもしれません。NATOの意思決 定機関である北大西洋理事会に、日本の総理大臣が出席、演説をするのは今回が初めてでした。

総理夫妻をグランプラスにご案内しましたが、偶然その場にいた日本人観光客からは「ベルギーで安倍さんに会えるなんて!!」と歓声があがって、お二人とも 気さくに握手や写真撮影に応じていらっしゃいました。


▲誕生日をお祝いしてくれた館員の皆さん

ブリュッセルは大きな街ではありませんが、EU(欧州連合)やWCO(世界税関機構)などの国際機関本部があり、また年間を通して多くの国際会議が開かれ るため、出張者も多く来ます。

夏には中馬元内閣府大臣の訪問があり、私が北野高校出身だと分かると「そうか、後輩かぁ!」と喜んでおられました。子供の頃、通学路に中馬さんのポスター が貼られていたのを思い出しましたが、まさかここでお会いすることになるとは。。。最近では緒方貞子さんにお目にかかる機会がありましたが、そのオーラと いうか人柄に惹きつけられました。

任期は2年間なので、あと1年です。
仕事もベルギー生活もさらに充実したものとなるよう、毎日を大切にこれからも頑張ります!


▲総理との記念写真

カーニバル

ヨーロッパへそ日記【第6話】


▲かわいいジル

▲格子がつけられた窓

▲とても重くて高価なダチョウの帽子

▲オレンジをくれる優しいジル

2月になりカーニバルの季節がやってきました!

ベニスやリオのカーニバルなど、世界にはいろいろなカーニバルがありますが、ここベルギーでもこの時期あちこちでカーニバルが行われています。 中でも一番有名な「バンシュのカーニバル」に行ってきました。2003年にユネスコ無形文化遺産に登録されたカーニバルです。今回はその様子をお伝えしま す。

バンシュはワロン地方エノー州の小さな町ですが、カーニバルの3日間(今年は2月18日~20日)は世界中から人が集まります。
クライマックスは最終日。華やかな衣装を着た「ジル」と呼ばれる道化師たちが、踊りながら、そしてオレンジを投げながらパレードをします。

曇り空の多いベルギーですが、この日はお天気に恵まれました。通りに面した家の窓にはすべて格子がはめられています。投げられるオレンジから守るため! そして沿道の人はみんな袋を持って待ち構えています。獲ったオレンジを入れるため!

15時半、いよいよパレードが始まりました。少年のジルからおじいちゃんのジルまで、いろんなジルのグループが通ります。
太陽とライオンが描かれた服に木靴、そして大きな白い帽子はダチョウの羽からできています。

起源は、16世紀にこの地方を治めていたマリー(スペインのカルロス1世の妹)がスペインのインカ帝国征服を祝うために開いた舞踏会だそう。インカ帝国の 衣装を着た踊り手が金貨をばらまいたといわれますが、今は金貨の代わりにオレンジです。

さあ、オレンジ争奪戦が始まりました。
「こっちに投げてー!」と手を振ったり叫んだり。私は日本人なので目立ったのか、近くまで寄ってきてくれるジルもいて、結局たくさんのオレンジをもらいま した。計47個!
このオレンジ、別名「血のオレンジ」「赤ワイン」と呼ばれるほど真っ赤な実です。
とてもおいしかったです。

町中が甘い香りに包まれるカーニバルでした。


▲はい、どうぞ!

クリスマス&新年

ヨーロッパへそ日記【第5話】
あけましておめでとうございます。
ベルギーでの初めてのクリスマスと年越しを過ごしました。今回はその様子をご紹介します。


▲グランプラスのツリー

▲サブロン広場のイルミネーション

▲家族で過ごすクリスマス

▲Joyeux Noel et Bonne Annee!

☆NOEL☆
フランス語でクリスマスはノエルといいます。「メリークリスマス!」は「Joyeux Noel!(ジョワイユーノエル)」です。前回、聖ニコラのお話をしましたが、そのお祭りが終わった後、予想通り今度は街中にペール・ド・ノエル(サンタ クロース)が出てきました。イルミネーションが日に日に増えて、一年で一番輝く時期です。
12月1日、ブリュッセルのグランプラスには大きなツリーが飾られ、クリスマスマーケットの屋台もたくさん並びました。アイススケートリンクも設けられま す。

ヨーロッパのクリスマスは一年で一番大きな行事。ちょうど日本のお正月のように家族で過ごすものです。私は知り合いの家族に招かれてクリスマスを体験しま した。イヴに家族が集まってきます。ツリーの下にそれぞれが用意したプレゼントを置いてディナーがスタート。伝統的な料理はフォアグラに七面鳥。 プレゼントは12時まで待つのかと思っていましたが、食事の合間合間に誰かが声をかけて少しずつ開けていきます。食べ終わる頃には皆プレゼントをもらって 嬉しそうでした。このあと夜中のミサに行く家族もあります。25日は皆静かに過ごすようです。

☆Bonne Annee!☆
「新年おめでとう」はフランス語で「ボナネ!」。日本だとクリスマスが終わると次はすぐお正月の準備ですが、こちらではずっとクリスマスツリーやイルミ ネーションが飾られたまま新年を迎えます。

ヨーロッパの年越しはちょうど日本のクリスマスのよう。友人達とパーティーをしたりカウントダウンイベントに行って盛り上がります。
年が明けたら皆「ボナネ!」と言ってまわりの人々とキスをして新年を祝っていました。

1日は休日ですが、2日から通常業務の会社やお店も多いです。そしていよいよ冬のバーゲンが解禁になり、通りはショッピングをする人々でいっぱいです。

皆さんはどんなクリスマス・お正月を過ごされたでしょうか。2007年が素敵な年となりますように。。。

聖ニコラとサンタクロース


▲AM3時に取り付け作業!ご苦労様です

クリスマスまであと1ヶ月となり、ベルギーでもあちこちでデコレーションが始まりました。夜中に物音がするな、と思ってバルコニーから外を見ると、ちょう ど家の前の通りに飾り付けがされているところでした。

ベルギーには数々の有名チョコレート店がありますが、それぞれのショーウィンドーもすっかりクリスマスムードでそれを見てまわるのも楽しいです。


▲ノイハウス

▲ガレ

▲ゴディバ

▲コルネ

▲ヴィタメール

▲チョコレート製のサン・ニコラ

▲グランプラスの風景もショーウィンドーに


▲ピエールマルコルーニ

でもここにまだサンタクロースは登場していません。「え?どのウィンドーにも白髭の帽子をかぶったおじさんがいるけど?」と思われるでしょう。これはサン タクロースではなく聖ニコラ(仏語でサン・ニコラ)という人物なのです。ベルギーではサンタクロースがやってくる前に、このサン・ニコラがやってきます。

12月6日が「聖ニコラの日」で、今年良い子にしていた子供たちがお菓子やプレゼントをもらえます。5日の夜に子供たちは靴の中にニンジンを入れて暖炉の 前に置きます。サン・ニコラはトナカイではなくロバに乗ってやって来るからです。またサン・ニコラのために飲み物も置いておきます。6日は幼稚園や小学校 にもサン・ニコラが来てお菓子をくれたりします。良い子はお菓子をもらえる一方で、悪い子はサン・ニコラの傍にいつも仕えているペール・フエタール(鞭お じさん)からお仕置きを受けます。

この聖人は3~4世紀頃実在した司教です。貧しい子供たちを救うことに生涯をかけましたがローマ皇帝に迫害されて殉死したのが12月6日でした。

このサン・ニコラが、世界的に有名なサンタクロースの由来だと言われています。 17世紀、オランダ人がアメリカのニューアムステルダム(現在のニューヨーク)に移住した時、サン・ニコラ伝説も伝わりました。オランダ語でシント・ク ラース。これが英語でサンタ・クロースになりました。

というわけで聖ニコラの日とクリスマスは本来別のものだったのですが、だんだん一緒にしてしまう国が増え、今でも聖ニコラのお祭りが残っているのはベル ギー・オランダ・ドイツ・オーストリア、フランスの一部ぐらいだそうです。

私もベルギーでのクリスマスは初めてなのですが、聖ニコラの日が終わるとショーウィンドウにペール・ノエル(サンタクロース)が登場するのでしょうか?

またご報告します!

同級生


▲ベルギーからひとっ飛び♪

▲ウィーンの街並

▲老舗カフェにて

ベルギーに来て半年が経ち、生活も少しずつ落ち着いてきたということで週末に遠出をすることが多くなりました。この小さい国で遠出というと、もう外国にな ります。

ある週末はパリへ(列車で1時間半!)
次の週はウィーンへ(飛行機で1時間!)
そして今週はロンドンへ(列車で2時間半!)

こんなに簡単にいろんな国へ行けるのもやはりベルギーがヨーロッパのおへそだからこそ、と実感するこの頃です。

ウィーンに行ったのは北野の同級生に再会するためでした。ウィーン在住の同級生を訪ねて日本から3人が旅行に来ると聞き、では私も!と飛んでいきました。

私達109期は1997年に卒業したのでもうすぐ10年になります。そのうちの1人とはまさに10年ぶりの再会でした。それが日本ではなくここヨーロッパ でということがまたなんとも不思議でした。

有名なホテルザッハーのカフェに入っても話は尽きず、まるで放課後に高校の食堂で話し込んでいるかのような錯覚に陥りました。

10年の間に皆それぞれの道を歩んで成長して、でも会えば高校生の頃と全然変わっていない部分もあって。それが分かり合える同級生というのはすごく大切な 存在だと感じました。


▲シェーンブルン宮殿にて

「ウィーン会議」が盛り上がった結果、卒業10周年大同窓会をやろう!という話になりました。2007年の年始に大阪で開催することになりそうです。もし この日記を読んでくれている109期の方がいたらぜひ参加してくださいね!

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