2009年のバックナンバー

サンドマジック!


▲会場入口

皆様こんにちは。お久しぶりです。
2ヶ月ぶりの更新となりました。4月に大量に降った灰も片付けられ、少し落ち着きました。私は特に県外や海外へと遠出する予定もなく、細々と休みをすご しています。
そんな中、『’09吹上浜 砂の祭典』へ行ってきましたのでご紹介します。

吹上浜(ふきあげはま)とは、南さつま市に位置する日本三大砂丘のひとつ(あとの2つは鳥取砂丘と遠州灘砂丘)です。県立吹上浜自然公園に隣接する一帯 で開催されるこの『砂の祭典』は南さつまの一大イベントで、簡単に言うと、さっぽろの雪祭りの砂バージョンという感じです。
23回目を迎える今年は、5月2日~6日の5日間の開催となっています。毎年ゴールデンウィーク期間に開催され、昨年は期間中15万人の来場者を記録し たそうです。
今年の砂像テーマは~星空ゆめ物語 ガリレオ・ガリレイと世界天文年によせて~。会場の入口で私たちを迎えてくれたのは、銀河鉄道999の砂像。登場人 物の細かい表情にはおどろきでした。また、春夏秋冬それぞれの星座、アポロ11号の月面着陸など、計20の砂像があり、来場者はお気に入りの砂像の前で記 念撮影を楽しんでいました。


▲鉄郎、メーテル、車掌がお出迎え

▲銀河鉄道の先端。後方には3人がいます

▲秋の星座(ジョウ・ヘン・タン/招待作家)

▲サン・ピエトロ大聖堂(南さつま市役所)

さて、これらの砂像は、誰が作っているのでしょうか?
もちろん、日本の砂像作家や海外からの招待作家の高度な作品もありますが、実は、南さつま市役所や商工会議所など、一般の人の手で作られた砂像も多いの です。制作期間は約2週間に及ぶそうですが、その期間、プロの指導のもとみんな一丸となって製作に励むそうです。

「雨が降ったら崩れるんじゃないの?」そんな声が聞こえてきそうですね。
私も気になったので、皆さんを代表してスタッフの方に尋ねてみました。 砂像製作は土に水を混ぜたものを固めて彫り出していくのですが、作品が仕上がったあと、牛乳成分のカルシウムを吹き付けるんだそうです。表面が硬いバリア で保護されるような形ですね。なので、少々のことでは崩れないというわけ。もちろん、卵の殻のようになっているので、強い衝撃を与えると表面が割れて砂が 崩れてしまいます。芸術作品にはつきものですが、「お手を触れないで下さい」といった案内板もありました。
1つの砂像を作るのに、たくさんの人の手や手間がかかってるのだと思うと、感慨深いものがあります。


▲泥んこの子どもたち

砂像製作コーナーでは、子どもたちが泥んこになって思い思いの砂像製作に励んでいました。最近では、公園の砂場で泥遊びをする子どもたちの姿を見かける ことが少なくなりましたが、自然の物を使って創意工夫して遊ぶ姿は、とても活き活きとしていました。きちんとした砂像になっているものは少なく、こぶりの 砂山だらけでしたが、見守る親たちも表情も楽しげでした。

会場に隣接するドーム内には、フライドポテトやから揚げ、串焼きなどのおつまみや、タコライス・ラーメンといった本格的なものまでずらっと屋台が並び、 県内各地の物産品なども売られていました。また、歌や踊りのステージなどもあり、お祭りムードが漂っていました。


▲砂像見学のあとはドーム内でゆっくり休憩

▲ご当地ラーメンもお目見え

皆様、今回のアツアツ日記はいかがでしたでしょうか。
今回はじめて砂の祭典を訪れましたが、駐車場は第1から第4まで用意されていて、それでも会場までの道は約5キロの渋滞という現実に直面し、県民の関心 の高さ(県外からの車もありました)を感じました。 夜はライトアップされるとのことなので、また来年チャレンジしたいと思います。

どうぞ次回もお楽しみに!

鹿児島アツアツ日記 第8話

指宿名物 砂むし温泉

皆様こんにちは。
ごぶさたしておりました間に、鹿児島には春の気配が漂っております。
早いもので、鹿児島に来てもうすぐ1年。まだまだ未踏の地が多い中、ついに知覧と指宿へ行って参りましたので、ご紹介します。

まずは知覧から。
南九州市知覧町、ここは薩摩の小京都と言われるところで、国の重要伝統的建造物郡保護地区に選定されています。江戸時代に作られた武家屋敷群が今も残 り、約700メートルの風情ある道を歩きながら、名勝に指定されている7つの庭園をじっくり鑑賞することができます。
暖かい時期であれば、庭園の草木に緑が生い茂り鮮やかな花が彩りを添えるのでしょうが、今は冬。くすんだ色合いのせいで、美しく手入れされた庭が少し寂 しくもありました。
地区内は石垣で屋敷が区切られていて、7庭園以外にもいくつかある茶屋や食事処の入り口にシーサーが置かれているところも多かったです。知覧の港が琉球 貿易の拠点だったことから影響を受けているようで、琉球庭園と相通じるものがあると言われています。確かに、沖縄の伝統的な風景と重なる部分もありまし た。


▲武家屋敷庭園

▲7庭園の1つ

▲あちこちに梅が咲いていました

▲自動販売機も趣きがあります

さてお次は指宿でございます。
指宿と言えば? 砂むし温泉ですよね。実はここ、世界で唯一の天然砂むし温泉が楽しめる場所なのです。
今回おとずれた砂むし会館「砂楽(さらく)」には全天候型の砂むしが設置されており、私が体験したのもそれです。波打ち際での砂むし温泉が楽しめるのは 大潮の干潮時のみなので、運が良ければ波音を聞きながら……なんて贅沢も味わえますね。


▲全天候型の砂むし

▲波打ち際での砂むし

脱衣所で浴衣に着替えてタオルを1枚もって海岸に降りると、そこは砂に埋められた人たちがいっぱい。
「ここ、どうぞ~」と係の人に案内され、タオルを頭から首にかけて砂の上に寝そべると、ザックザックと砂をかけられて、あっという間に身動きが とれない状態に。砂ってこんなに重かったのか、という感じです。


▲じんわりぽかぽか

▲キョ○シーみたい
腹筋が弱い編集長は、起き上がるのに時間がかかりました

▲脱出成功!
体中に砂が付いてちょっと気持ち悪い……

まもなく背中からほの温かい熱が伝わってきて、気持ちいい。岩盤浴に似ています。5分くらい経ったところから額にじんわりと汗がにじんできて、目安の 10分がとても長く感じられました。一応時計はありますが、「時間ですよ」なんて教えてくれないので、頼れるのは自分の感覚だけ。そろそろかなと思ったら エイヤっと起き上がります。これが思ったより大変。いきなり体を起こすことは不可能なので、足先、手、と順番に砂を落としていきます。写真をご覧いただく と、かなり力が入ってることが伝わりますよね?
砂に埋まっていたわけですから、当然のごとく浴衣は砂だらけ、全身は汗だらけ。浴衣の中にも容赦なく砂が進入してきて気持ちワルイ。砂むし風呂と内湯を 行き来する専用の通路を使い、砂だらけの浴衣を脱いでから温泉で砂も汗を流しました。ちなみにココの温泉はしょっぱいです。


▲開聞岳

皆様いかがでしたでしょうか。
鹿児島市内から知覧までは約40時間、指宿までは約1時間半。指宿目当てに鹿児島に旅行される方もいるかと思いますが、南さつまは見所いっぱいです。今 回は紹介しきれませんでしたが、かつおの水揚高日本一の枕崎や薩摩酒造の酒蔵なども、楽しめるでしょう。
個人的には、ぜひ一度は砂に埋められる体験をしていただきたいな~なんて思っています。最後に、薩摩富士と称される南さつまのシンボル、開門岳(かいも んだけ)をご覧いただきながらお別れしたいと思います。

どうぞ次回もお楽しみに!