われら六稜人【第10回】

「いのちの携帯電話」を持つ男

    • やりたいことやったらいいんとちゃう?いずれ何処かで“勉強しないかん時”は来る。30歳になってやってもいいし、受験勉強中にやってもいい。何もしないで麻雀ばっかりしたいンだったら、そうすればいい。絶対…長続きはしないンだから。「一生かけて何かしたい」ということが何時かは見つかる。無駄とか無駄でないとかいうのは相対的な問題であって、結局「自分が決めたこと」は「これが一番 必要な事や」と思うし、何になりたいとか何の資格をとらなアカンとかじゃなくて、とにかくやりたいことをやって自分の人生を決めていけば良い。

      でも、ひとつだけ忘れて欲しくないのは自由というのは権利の発露であって必ず義務が伴うものであるということ。だから義務を果たさない人に自由は無いン だ。そのうえで、どうか自由を謳歌して欲しい。義務というのはルールを伴うものであってルールを守れない人に自由はないということ。既成概念にとらわれず に自由を謳歌して欲しいね。北野には「これしたらいけない」というのが無かったもんね。

  • 白倉良太。55歳。六稜73期。医療現場の最先端で臓器移植のシステムづくりに人生をかけた男。今なお彼が身につける携帯電話は鳴り出す「その時」を待って、片時も緊張感の束縛から逃れるコトができない。彼は六稜の後輩に向けて次のようにコメントしている。

    6月の六稜WEBは、そんな話題の人…白倉氏の素顔に迫ってみたいと思います。
    ●INDEX

    第1病棟:板前の夢は覚めて
    第2病棟:心臓移植に捧げた30年
    第3病棟:日本で心臓移植ができない理由
    第4病棟:心臓移植、日米比較
    第5病棟:「その時」のために…

    収 録●May.23,1998
    大阪大学医学部・バイオ臓器移植学研究室にて
    取 材●石田雅明(73期)、島谷宏子(91期)、谷 卓司(98期)

Update : Jun.23,1998

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