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2007年のバックナンバー

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第14話】


大学生活~授業編

さてさて、予告通り、今回はメインイベントである授業について。冬休み明けからは授業が一変してしまうので、ちょっと駆け足ですが、全部まとめて書いてし まいます。

音楽のメイン学部棟
▲音楽のメイン学部棟
演劇学部のホール
▲演劇学部のホール

まずは月曜午前のContemporary Theatremaking。生徒は約20人ずつのグループに分けられ、それぞれ全く違った観点から演劇を勉強します。今の所、これが唯一の、実際に体を 動かす授業(私にとって。演劇学部一本で勉強している人達には、もう一つあります)です。私のグループはTara Artsという、イギリスで活動しているインド系の演劇団体がテーマです。授業は、先月載せた白い建物の中で行われます。

火曜をまるまる休んだ後は、水曜お昼に音楽の授業。音楽の基礎知識について学びます。この授業だけ、次の学期になっても続きます。写真の建物が、音楽のメ イン学部棟。練習室は別の建物にありますが、私は実際に楽器を演奏する授業を取っていないので、どこにあるのか知りません(笑)。

木曜午後は、演劇学部のCritical Theoriesの講義とセミナーがあります。まず一時間、大きなホール(写真参照。森の中にひっそりあります)で全員で講義を受けたあと、グループに分 かれて、講義内容に基づいたディスカッションをします。つい最近、初の課題提出がありました・・・・どっきどきの結果待ちです。

金曜は再び、お休み。一足早く週末がやってきます。……何か、暇で暇でしょうがない人の時間割みたいですね(笑)。まあ事実、大学内で最もスカスカの時間 割の内には入ると思います。しかし、単位をバランスよく配置しなかったため、春学期は、もう二つ音楽の授業が増えます。計画的に行われたバランスの悪い年 間授業計画になっています。今ですら予習・復習が大変なのに、この先二つも増えるのか……と思うと、わくわくと同時に、少しメランコリィになる今日この頃 です。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第13話】


大学始まる

ついに学校が始まりましたー・・・・。3点リーダ(いや、4点ですけど。何故これが4点かと言うと、私の好きな某シリーズ映画で使われるのは、必ず4点 リーダだからです。何の映画かは、どうぞ皆様、大いに推測して下さい。ひょっとして、これがいわゆる「読者への挑戦!」ってやつですかね・・・・やっぱ違 いますか)が表しているのは、情報過多で脳内消化不良気味な私の状態です。こう書くと非常に病人チックですが、相変わらずハチャメチャに元気です。しかし この段落、本末転倒的にカッコが大きくて分かりにくいですね。

防虫シート
▲棚&引き出しに防虫シートを敷く
一緒に写っているのは懐中電灯です…って分かりますよね

まず9月23日に寮にチェックイン。一年間寝食を共にする部屋と、ドキドキの対面です。洗面台が前回より広いことにエクサイトした後、一晩かけて荷物を整 理。まあ今回は荷物少なめだったので、一番手間が掛かったのが、棚&引き出しに防虫シートを敷くことでした。

翌日から一週間は丸々オリエンテーションで、説明会ありーの、ワークショップありーの、登録会ありーのと、イベント盛り沢山。私は2つの学部に属している ため、単純にオリエンテーションの数も倍になり、なかなか忙しく大学内をウロウロしなければいけませんでした。しかしここで、お約束のハプニングが発生し たわけです。

それは、翌々日行われる演劇学部の説明会の場所を確認しようとして掲示板を見に行った時のこと。人数が多いので、一年生達はグループに分けられ、それぞれ のグループがそれぞれの場所で説明を受けるシステムになってたんですね。で、どのグループか確認しようと、人波にもまれながらも、自分の名前を名簿中に探 しに行ったわけです。

[以下心の声]
(ざわざわざわざわ←周囲の音)お、名簿発見。やっぱ人数多いんだなー、細かい字でびっしり表にされてる。こりゃ自分の名前見つけるの大変そうだな……名 簿一巡。ない。あっれー、見逃しちゃったよ。まあ文字小さいし、英文字だしな。もう一回……一巡。んー、今回もミスしたか。いやはや、やっぱり慣れない環 境で緊張してるのかな?焦らない焦らない……一巡。おっかしいなってか、名前ないんだよ名簿に。あっれーじゃないよ本当にないんだよ。
[心の声終了]

演劇学部の建物
▲演劇学部の建物
名簿は玄関を入って、すぐ右手に貼り出されてました

いやいや、さすがにビックリですよ。もう周りの皆が「あ、私Aグループだー」とか「Dグループの人誰かいるー?」とか言ってるのが、羨ましい通り越して苛 立たしくてしょうがない。ともかくここは落ち着け、と自分に言い聞かせて、学部の事務室へ。簡潔な説明を頭の中でリハーサルし、心を鎮めて、ドアをノッ ク。コンコン・・・・返事なし。聞こえなかったかな、もう少し強くノックしてみよう。コンコン・・・・ やっぱり返事なし。あ、ひょっとしたら電話中で、声出せないのかもしれないな。ちょっと待ってからの方がいいかなーと思いつつ、ふと上を見上げると、ドア の上部に貼り紙が。・・・・オフィス閉まってるじゃん。

そんな訳で、この「名簿に名前無し事件」はチキンな心臓に大きな打撃を初っ端から与えてくれました。まあ、次の日オフィスに行ったら、いとも簡単にグルー プに割り当ててくれたんで、特に被害はなかったんですけどね。まあそんなこんなで、オリエンテーション編終了です。次回からは大学生活(授業編)について 書くつもりです。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第12話】


荷造りは徹夜で

9月も終わりに近づき、いよいよイギリスに向けての出発が間近になってきました。いやいや、間近っていうか明日なんですけどね。どんだけぎりぎりのスケ ジュールで書いてるんだよって話ですよね、全然忙しくないのに。

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そんな訳で、出発前日の今日は荷物作りです。
まず前日に荷物詰め始めるのがおかしいんですけど、そこは計画性の無さの成せる技。
ちなみにイギリスから帰ってくるときも、前日夜から始めて、徹夜で終わらせてました。朝4時半にゴミを捨てに行くときの、大学の静けさと心の達成感は、な かなか忘れられません。
まあゴミ箱に着く寸前でゴミ袋の底が抜けて、手でかき集めて持って行ったなんてことで50パーセントダウンな達成感でしたが。

ヒースローでの重量オーバーを教訓に、今回は出来るだけ荷物を少なくしよう、という目標を掲げつつ開始した荷物詰めですが、いやいやこれが終わらない。
「冬休みに帰ってくるから、セーター1枚でいいやー」とか、
「暖房付いてるからコートいらないよねー」とか、
自分にとっての適温を度外視した方法で荷物を減らしてはいたのですが、何だかんだと必要なものが出てくる出てくる。
途中で放棄しかけましたが、母の助けを借りて(この場合の「助け」とは、小学生が夏休みの自由研究で瓶詰めの船を持ってきて、「まー、○○ちゃんすごいわ ね。自分で作ったの?」「ちょっとお父さんに手伝ってもらった」程度の手伝いです。要は90パーセント)無事にほとんど終えることが出来ました。

そうそう、プロフィールを更新していただきました。
通っていたUniversity Foundation Programmeは無事に卒業し、今年から晴れて大学生になります。まあ、大学同じだし、住む寮も変わってないし、友達もいるしで、ほとんど去年と変わ りないんですけどね。
学部は演劇学部と音楽学部の掛け持ちです。まあ籍は演劇学部に置いてあるんですが、音楽学部の授業も取れるという、大変お得なシステム。授業料一緒だか ら、これは嬉しいですね(どこのテレビショッピングだ)。

そんなこんなで、来月からはイギリスからのイギリス便りが書けると思います。まあだからと言って何が変わるわけでもないのですが(笑)

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第11話】


届かない荷物[後編]

さてさて後編。一応前編のあらすじを簡単にまとめますと、大きすぎる荷物をどうやって部屋から郵便局まで運ぶかってとこ でしたね。しかし前回、ほとんど話進めてないなあ……。

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ゴルフ場の草すべりで交流~©中国新聞(2007.8.4)
※写真はイメージで本文と関係ありません[編]

困った中本は一生懸命考えました。考えた挙句出した答えは、ずばり(古いって)犬ぞり方式。つまり、橇の上に荷物を乗せて、引っ張って持ってこうって訳で す。もちろん犬=私、ですけどね。

準備自体は超☆簡単でした。まず大きい段ボールを開き(牛乳パックをリサイクル容器に入れる時みたいに)ます。これが橇の代わりですね。次にその端4分の 一くらいを山折りして、折った部分に穴を空けて、ある程度の長さの紐を通して、輪っか状にします。後は荷物を、平らな4分の3の場所に乗せるだけ。その状 態で紐を引っ張り、郵便局まで下の段ボールもろとも、ずるずる引きずってこう、って魂胆です。

材料不足(紐なんてパジャマのズボンのですから)に加え、私の頭の程度を考えれば、これは大変良い方法だと思います(自画自賛)。しかーし、この方法には 致命的な弱点が。……恥ずかしいんですよ。もう全身、好奇の目にさらされまくりですよ。

an11-1.jpg
がんばれダンボールなリヤカーの人~©日本橋Blog(2004.9.24)
※写真はイメージで本文と関係あり ません[編]

だってあれですよ、まず普通に歩いてて、後ろから「……ズズッ……ズズッ……」って聞こえてきたら、やっぱり振り向きますよね。そんで視線の先には、想像 を遥かに超える光景が広がってるんですよ。完璧に疲れで顔が引きつり息の荒いアジアンガールが、重そうな段ボールを載せた段ボールを、パジャマの紐で引っ 張ってるんですもんよ。しかも時々、異国の呪いっぽいの呟いてる(実際は「あー重たいんだっつーの」とか「お、絨毯のトコは、やっぱり楽だな」とか独り 言ってた(「ひとりごとってた」とお読み下さい)んですけどね)しさ。もう近寄りたくない人コンテストにナンバーワンエントリー、そのままぶっちぎり優 勝!くらいの危険人物レベルな雰囲気を醸し出してましたから。途中で出会った友人二名も、ドン引きの様相を暗示する笑顔で「……頑張ってね」って去ってい きました。

まあこの後も、結局重量オーバーで、軽くするために荷物開封しなきゃいけなくなったとか、再封するためのガムテープを買う為に近くのスーパーに走る羽目に なったりとか、下に敷いてた段ボールを捨てるために、素手で段ボール破いてる変な奴in街中になってたりとか、色々ありましたが、どれも今となっては良い 思い出です。「ああ素晴らしき青春の日々」とは、また違った意味合いですけどもね。

あ、最後になりましたが、無事に荷物は届きましたので。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第10話】


届かない荷物[前編]

日本に帰って二ヶ月目、ガスの有難みをひしひしと感じる今日この頃です(連載中に何度か書いてますが、寮にはガスがな かったので)。そんな中で、日に日に重みを増してゆく心配事が一つ。・・・・荷物着かないんだけども。

思い起こせば、あれは5月の終わり頃。後一週間で帰国って段になって、私は重い腰を上げてようやっと荷物の整理を始めた訳です。たとえ10ヶ月だろうが、 ある程度の設備が整っている寮に住んでようが、やっぱ生活してくに要る物は要るもんで。それは、あの50キロという快挙を成し遂げた私のトランクと鞄を もってしても、なお入りきらない大量の荷物に表れたんですよ。さてさて、いくら来年戻ってくるとは言え、やっぱり荷物は日本に持って帰らなきゃなりませ ん。トランクルームを借りるって手もあったんですが、冬物のコートやら何やら、一回日本でクリーニングに出したかったもんでね。やっぱ段ボールに詰めて送 るっきゃないっしょ、って結論に達したわけです。

しかし、いざ詰め始めてみると、これがどうしてなかなか手強い。結局一つの段ボールにまとめる事には成功したものの、もともと7キロしか入ってなかった段 ボール(スナック菓子の。それが一番見たなかで大きそうだったから、お店からもらって帰ってきました。余談ですが、お店から寮まで、その段ボールを小脇に ―まあ「小脇」っちゅう程の小ささでもなかったんですが―抱えて帰ってきたため、傍目には体を張ってスナック菓子の宣伝してる奴だったろうと思います)に 20キロ入れるという無理を強行しました。

その後、その20キロの段ボール箱を郵便局まで持ってくのが、これまた大変でしたね。まず箱の大きさ的に、両手に抱えて持っては行けないし、私の体力を考 えても、約1キロ先の郵便局に抱えて行くのは辛いってか無理。そもそも、これ程大きくて思い荷物をバスにすら乗せられるかどうか自信がないし、タクシーは 高いから駄目。そんなこんなの理由で、一時期はデッド・エンドってやつでした。さて、どうする私!驚きの解決法に乞うご期待!!(これで次回まで引っ張る 事が一番の驚きだよって話だけど)

アンパンマンあんパン

写真は帰国後東京に行ったとき、どうしても欲しくなって買ったアンパンマンあんパン。眉毛が下睫毛の位置まで来てる辺り、やはり只者じゃないですね。おい しかったです。

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