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	<title>ワールドアイ　オランダ &#187; 1 太陽電池を追いかけて</title>
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		<title>太陽電池を追いかけて《3》 (2006年9月23日)</title>
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		<pubDate>Sat, 23 Sep 2006 14:15:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[1 太陽電池を追いかけて]]></category>
		<category><![CDATA[太陽電池と「低い国」と]]></category>

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		<description><![CDATA[&#160; ▲多結晶シリコン基板 ▲単結晶シリコン基板 筆者はその後、多結晶シリコン太陽電池の変換効率向上の仕事を担当することになった。多結晶シリコンという材料は、単結晶シリコンと概ね同様の材料的特 徴を持ち、より低コ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<table width="280" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu04-1a.jpg" alt="" width="256" height="192" /><br />
<span>▲多結晶シリコン基板</span></td>
</tr>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu04-1b.jpg" alt="" width="256" height="192" /><br />
<span>▲単結晶シリコン基板</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>筆者はその後、多結晶シリコン太陽電池の変換効率向上の仕事を担当することになった。多結晶シリコンという材料は、単結晶シリコンと概ね同様の材料的特 徴を持ち、より低コストで製造できる一方、半導体的な特性はやや劣り、品質のバラつきが大きい材料である。太陽電池は集積回路素子ほど動作に厳密性が求め られないことと、より安い製造コストが重視されることから、その頃から多結晶シリコンによる太陽電池の生産量が急激に伸びつつあった。太陽電池の生産量が 増加し始めた1994年には単結晶シリコンの比率が最も高かったが、1997年に多結晶シリコンが首位に立って以降そのシェアは増え続け、今や全生産量の 約60%が多結晶シリコンである。</p>
<p>筆者のグループでは単結晶シリコンや多結晶シリコンという材料自体は製造せず、他より入手したこれらの材料に太陽電池として動作するための構造を作製し ていた。最初は単結晶シリコン太陽電池での工程を適用しながら開発を進めていったが、実際取り組むと、材料の製造コストが安く特性が劣るとはいえ、その材 料を使った性能向上のためには多くの可能性が残されていた。また、これまで太陽電池以外では使われていない材料であったため、材料特性の解析を行うと、単 結晶シリコンよりも複雑で未解明の部分が多く、学問的な興味も呼び起こすところがあった。</p>
<table width="600" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/process_howToMake02.jpg" alt="process_howToMake01_02.jpg" width="555" height="116" /><br />
<img src="../../../worldeye/nederland/process_howToMake01.jpg" alt="process_howToMake01_01.jpg" width="555" height="152" /><br />
<span>▲セルの作りかた：単結晶シリコン(上)と多結晶シリコン(下)</span><br />
<span><a href="http://www.sharp.co.jp/sunvista/" target="NEW">シャープ 住宅用太陽光発電システム（サンビスタ）</a><br />
<a href="http://www.sharp.co.jp/sunvista/structure/process.html" target="NEW">「太陽電池ができるまで」</a>より引用</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>この材料を使って、より変換効率の高い（＝発電量の多い）太陽電池を低コストで製造する方法を開発することが、筆者の新たな課題となったが、それと同時 に太陽電池業界全体にとっても、非常に重要な課題でもあった。この業務を遂行する中で、実験室レベルではあるが、多結晶シリコン太陽電池の変換効率の世界 記録を塗り替える……条件つきではあるが……などの成果が得られた。</p>
<p>とは言うものの、最先端技術を一企業……たとえ生産量世界一とはいえ……の中で開発するのは色々な制約がある。特に、理論的なアプローチや誰も手をつけ ていない分野への挑戦には、どうしてもシャープ単独で実施するには研究資源に制限がある。企業と大学とが連携して共同開発を進めることが一般的になってき た時代ではあったが、多結晶シリコン太陽電池の世界では、日本の大学や研究所はシャープをサポートするのに十分な実力があるとはいえなかった。また、社外 への研究発表や技術的な情報交換に多くの制限があることも、共同開発を進める上での足枷となっていた。</p>
<p>この頃からであろうか、多結晶シリコン太陽電池の研究をシャープの外で、いや、日本の外で続けることができないか、真剣に考えるようになったのは。この テーマでは日本国内にはシャープの研究環境に勝るようなところはなかったが、欧米豪では研究の領域では日本より進んでいる研究機関がいくつかあった（具体 的には、欧：４、米：２、豪：２）。北野時代の柏尾プリントのおかげでヨーロッパの歴史と文化には強い興味があったし、妻の力強い後押しに勇気付けられた こともあって、思い切ってドイツとベルギーのいくつかの研究機関、それとオランダECNに履歴書を送った。2004年の4月のことである。</p>
<table width="222" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="LEFT">
<tbody>
<tr>
<td align="LEFT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu04-2.jpg" alt="" width="192" height="256" /><br />
<span>▲ECNの面接で初めてオランダに</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>シャープには勤続10年で10日間の休暇がもらえるリフレッシュ休暇制度というものがある。元々、この休暇を利用して、9月中旬に家族で2週間のヨー ロッパ旅行を予定していた。ECNを含む数箇所から、研究部門の責任者との面会可の回答をもらったのを幸い、旅行がてら各所で面接を受けた。ドイツは過去 に3回訪れていたが、オランダ訪問は、実はこのときが初めてだったのである。</p>
<p>ECNとの面接は当初から好意的で、帰国後も追加レポートを提出したり電話で補充インタビューを受けたりなどがあった後、しばらくして Senior Scientist 職のオファーを受けた。ほぼ自由に論文が発表できること、他の研究機関や企業などと比較的オープンに技術的な議論ができること、多結晶シリコン材料に対す る学問的好奇心を今より満足できる可能性などに魅力を感じ、筆者はこのオファーを受けることにした。</p>
<p>こうして筆者は石油危機の幼児体験から、太陽電池を追いかけてオランダまでやってきたことになる。今では太陽電池は石油の枯渇に対応するためのエネル ギー源というよりは、地球温暖化防止のためのエネルギー源と見なされているようで、海水面より低い土地を多く利用しているオランダ人にも関心のある人は多 いようだ。ただ、日照条件があまりよくないこと、自前のエネルギー源（オランダ北部グロニンヒェン州の天然ガス田と、北海油田の一部）を持つこと、自然エ ネルギーの普及は当面のところ風力やバイオマスを優先する方針などがあり、太陽電池普及のための公的政策実施には現状ではあまり積極的でないのは残念では ある。</p>
<p>先にも述べたが、妻も私も2004年9月が初めてのオランダ訪問で、それまでオランダ語やオランダ社会の現状は何も知らなかった。さすがにオファーが出 てからはオランダに関する書籍を読んだり、少しずつオランダ語を学んだりは始めたが、いざ住み始めると、周囲にあふれるオランダ語に囲まれる中、様々な手 続きが期待通りにいかなかったりすると、よくもまあ自分たちが生活面のことを深く考えずに海外への移住転職を決めたものだと、半ば呆れ返ることもよくあ る。</p>
<table width="276" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu04-4.jpg" alt="" width="256" height="192" /><br />
<span>▲地元の小学校にて<br />
スポーツデーのひとこま</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>こちらに住み始めて1年と少し、ようやく色々なことにも慌てず騒がず対処できるようになってきた。妻も私もオランダ語はまだほとんど使えないが、子供た ちはすっかりオランダの学校に溶け込んで、近所の人たちともオランダ語で話をしている。仕事のほうは、初めての転職、しかもシャープでも全く転属を経験し ていなかったので、仕事の進め方が変化したこと自体に慣れるのに苦労しているが、とりあえず内部での存在感だけは主張できているように感じる。</p>
<p>今年の3月に半導体関連の学会出席のため一時帰国した際、またこの9月初旬にドイツで太陽光発電の学会があった際、日本の太陽電池業界の多くの人たちと 交流を持つことができた。彼らとのコネクションは筆者の宝であり、武器でもある。いつかはシャープを始め日本の太陽電池業界に恩返しができるよう、研鑽に 励んでいるところである。</p>
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		<title>太陽電池を追いかけて《2》 (2006年8月23日)</title>
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		<comments>https://www.rikuryo.or.jp/world_eye/nederland/?p=18#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 23 Aug 2006 14:13:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[1 太陽電池を追いかけて]]></category>
		<category><![CDATA[太陽電池と「低い国」と]]></category>

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		<description><![CDATA[前回も述べたとおり、筆者は京大で6年間太陽電池の研究に取り組んだ。世界の太陽電池の生産量が急激に増え始めるのは後にも述べるように1994年であ るが、筆者が研究を開始した1988年当時は、日本の大学では単結晶シリコン太陽 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>前回も述べたとおり、筆者は京大で6年間太陽電池の研究に取り組んだ。世界の太陽電池の生産量が急激に増え始めるのは後にも述べるように1994年であ るが、筆者が研究を開始した1988年当時は、日本の大学では単結晶シリコン太陽電池の研究はほとんど行われていなかった。当時の認識では、この材料は既 に企業での開発生産段階で、大学の研究では勝負にならないと見なされていたからである。実際にその生産量はそれほど大きくはなかったが、国内のほとんどの 大学はこのテーマに消極的だった。</p>
<table width="200" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu03-1.jpg" alt="" width="160" height="240" /><br />
<span>▲松波弘之教授</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>しかし、筆者の師事した半導体工学の権威でもある松波教授は、太陽電池においても単結晶シリコンが主役であり、大学においてこそ太陽電池は単結晶シリコ ンからアプローチするべきという考えであった。よく知られているように、単結晶シリコンは半導体の材料として最も多く使われている材料で、半導体工学の基 本と言っても過言ではない。設備の整った企業や研究機関にに引けを取らない成果を上げるには、単結晶シリコンをベースにして、より高い性能を発揮できる可 能性を示すことこそ大学の役割、というのが教授の考えであった。そのおかげもあって、高性能を出すには何が必要かを、テクニックに走ることなく、基本に立 ち返って知恵を絞った6年間であった。<br />
また、太陽電池だけでなく、研究室の仲間の研究を通して、半導体素子全般の物理や解析法にも明るくなることができた。太陽電池自体は半導体素子の中では 単純な物理で動作し、解析法もさほど多様ではないが、研究室の仲間が様々な半導体素子の開発や物理現象の解明を目指していたので、門前の小僧習わぬ経を読 むがごとく、各種の半導体材料の特徴や解析手法について知識を得ることができ、半導体素子開発のための様々なアプローチ方法を学んだ。</p>
<table width="360" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="LEFT">
<tbody>
<tr>
<td align="LEFT"><a href="http://www.sharp.co.jp/sunvista/index.html" target="NEW"> <img src="../../../worldeye/nederland/komatsu03-2.jpg" alt="" width="320" height="280" border="0" /><br />
<span>▲太陽電池への取り組みが意欲的なシャープに入社</span></a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>大学院博士課程の最終年次に、当時単結晶シリコン太陽電池の生産と研究で国内トップを走っていたシャープより誘いを受けた。他にも誘いはあったが、 シャープは国内で最も早くから太陽電池の開発・事業化を始め、今後の事業拡大にも意欲的だった。政府外郭機関からの資金も得て、研究開発にも積極的だっ た。自分自身も在学中から注目していたこともあり、すんなり就職が決まった。<br />
入社したのは1994年、希望通り太陽電池の研究部門に配属され、単結晶シリコン太陽電池で、太陽光から電気へのエネルギー変換効率を世界最高に向上さ せる研究プロジェクトのメンバーの一員となった。そこでは、大学で学んだ半導体物理によるアプローチから太陽電池の性能向上に貢献することができた一方 で、充実した設備を活用してテクニックによっても性能を向上できるということを学んだ。1997年、結果的に世界最高記録は出せなかったが、世界記録の 23.7%に肉薄する23.5%を記録してプロジェクトは終了した。</p>
<table width="320" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><a href="http://www.sharp.co.jp/sunvista/housing/product/index.html" target="NEW"> <img src="../../../worldeye/nederland/komatsu03-3.jpg" alt="" width="320" height="280" border="0" /><br />
<span>▲シャープ太陽光発電システム(住宅用)</span></a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>一方1994年は太陽電池業界にとって画期的な年であった。住宅用の太陽電池を購入して屋根に取り付けた家庭に対して、政府がその費用の半分を補助する 制度が始まったのである。補助金の目的は、まだコストの高い太陽電池が、消費者が自力で買うことができる程度の価格になるよう、産業を育成することであっ た。産業全体の発達とともに補助率は毎年下がっていったものの、需要の増加、生産量の増加、販売価格の低下という相乗効果をもたらした。その結果、太陽電 池を住宅に取り付けた家庭の負担額は、毎年確実に下がっていった。制度が始まったとき最大出力3kWのシステムの販売価格が約600万円、補助金受領後の 負担額が約300万円だったものが、2006年現在販売価格は約120万円まで低下した。既に消費者は補助金なしでも購入に意欲を見せるようになり、補助 金制度はその目的を達成して2005年度で終了した。<br />
なお、日本国内で最大出力3kWのシステムを取り付けると、平均的な条件で年間約3300kWhの電力量を発電する。取り付けた家庭が得られる利益は、 消費分と電力会社の買取り分を併せて年間およそ7.5万円、単純計算して約16年で元が取れることになる。オール電化住宅や時間帯別料金などと組み合わせ れば、実質的にはさらに短い期間で元が取れる可能性もある。新築時にいっしょに取り付ければ、太陽電池の取り付け費用は住宅の建築費に組み込まれるので、 実質的な設置費用はさらに低くなる。</p>
<p>住宅用太陽電池の補助金制度が始まって以来、国の補助金制度による需要の拡大に生産量をうまくリンクさせることで、シャープの太陽電池事業は順調に成長 した。2000年に生産量世界一になって以来、その地位を他社に譲っていない。2003～2005年のいずれの年度においても、シャープ製太陽電池生産量 は全世界の約4分の1を占め、2位に3倍以上の差をつけている。近年では、国内需要だけでなくドイツなどへの輸出量が急増している。ドイツでは、太陽電池 が発電した電力を通常の約3倍の料金で買い取ることを電力会社に義務付ける法律が施行されており(フィードインタリフ制度)、需要が急拡大しているのであ る。欧州のいくつかの周辺国でもこの制度の採用の動きがあるが、オランダ国会がこの制度の導入にあまり積極的でないのは、住民としては残念で仕方がない。</p>
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		<title>太陽電池を追いかけて《1》 (2006年7月26日)</title>
		<link>https://www.rikuryo.or.jp/world_eye/nederland/?p=15</link>
		<comments>https://www.rikuryo.or.jp/world_eye/nederland/?p=15#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 26 Jul 2006 14:12:06 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[1 太陽電池を追いかけて]]></category>
		<category><![CDATA[太陽電池と「低い国」と]]></category>

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		<description><![CDATA[&#160; 今回から2、3回ほどに分けて、筆者がなぜオランダに来ることになったか、なぜECNで働くことになったかについて書こうと思う。オランダに来る前の話 題がほとんどだから、オランダの話は出てこない。それどころか、太 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p>今回から2、3回ほどに分けて、筆者がなぜオランダに来ることになったか、なぜECNで働くことになったかについて書こうと思う。オランダに来る前の話 題がほとんどだから、オランダの話は出てこない。それどころか、太陽電池に関する技術的な話がメインとなっている。オランダ紀行を期待されて読まれた方に は申し訳なく思う。なるべく技術的に平易な言葉を使って表現したつもりだが、筆者の文章力の未熟さから、一般向けに分かりよい文章でないことを、あらかじ めお詫びしておく。</p>
<table width="340" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu02-1.jpg" alt="" width="320" height="480" /><br />
<span>▲オイルショックは狂乱物価を引き起こした</span><br />
<span>（写真提供：中日新聞）</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>さて、筆者がなぜ太陽電池の研究を志すようになったかは、1973年の石油危機に遡る。この出来事を覚えている人は、筆者と同年かそれより年長の人だろ う。パレスチナで軍事的優勢を保つイスラエルとそれを支援する英米など同盟国への警告のため、アラブの産油国が石油の輸出制限を打ち出したのがそもそもの 発端だが、日本の庶民へは、「石油はあと30年で枯渇する」という不確かな噂の形で情報が伝わった。その結果、多くの庶民がトイレットペーパーなどの買占 めに走り、商店などで必需消耗品が品切れするという社会問題へと発展した。</p>
<p>この出来事は、当時小学校1年生だった筆者に強い影響を与えた。エネルギーや資源の大切さを身に沁みて植えつけられただけでなく、新しいエネルギー源を 生み出すために何かをしなければならないという気持ちを生み出させたようである。「将来は、科学者になって太陽エネルギーから石油を作りたい」と題した小 学2年のときの作文が、実家の押入れに眠っている。<br />
とはいうものの、子供にはありがちなこと、筆者の「将来なりたいもの」がずっと持続して「科学者」だったわけではない。「なりたいもの」が1年以上持続し たことなどほとんどなかったろう。ただ、ケチ臭いほどの節約主義と、資源枯渇への不安感は消し去ることができなかったようである。中学校の文化祭で「未 来」をテーマにクラス劇を企画した際、筆者は「石油のない未来」を提案し脚本を書いた。</p>
<table width="340" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="LEFT">
<tbody>
<tr>
<td><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu02-2.jpg" alt="" width="320" height="240" /><br />
<span>▲池田先生の勧めで京大工学部(電気系)へ</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>自分の「将来なりたいもの」を真剣に考え出したのは、高校3年になって、どの学科に進むべきか、どの専門に進むべきか考え始めたときだったかもしれな い。小学校時代の「なりたいもの」をもう一度総括し、最終的に「石油に代わるエネルギーの研究をする」にたどり着いたのである。当時進路指導だった物理の 池田先生に、京大工学部の電気系学科(いわゆる電気電子工学科)を勧められたのを記憶している。<br />
京大の電気系学科は、発電機や電力輸送といった発電に直接関係のある分野から、核融合発電、電波によるエネルギー伝送や電子素子による光電変換といった新 しい分野まで、多様なエネルギー源について学び、専攻として選ぶことができた。小学2年の「科学者になって太陽エネルギーから石油を作る」という思いが明 確に蘇った。幸運なことに筆者は、電子素子による光電変換―――即ち太陽電池―――をテーマとして選ぶことができた。実際は石油を作るのではなく電気を作 るのだが、幼い頃の夢の第一歩を踏み出せたわけである。こうして筆者は、大学4年の卒業研究から、大学院修士課程・博士後期課程までの合計6年間、材料に 変遷はあったものの太陽電池の研究に従事することができた。</p>
<table width="340" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="RIGHT">
<tbody>
<tr>
<td align="RIGHT"><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu02-3.jpg" alt="" width="320" height="240" /><br />
<span>▲太陽電池の発電ユニットは街中でも多く見かける</span><br />
<span>（奈良女子大キャンパスにて撮影）</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>さて、ここで太陽電池の概要について、できるだけ平易に解説したいと思う。技術用語を使って簡略に述べると、半導体からできた電子素子の一種であり、太 陽光などの光を入射させると、それを電気エネルギーに変換する素子、ということになる。もっと簡単に言うと、お日様から降り注ぐ光から電気を取り出す装置 である。現在一般に販売されている太陽電池のパネルは、代表的なもので、入射した光エネルギーの10～16%を電気エネルギーに変換して出力することがで きる。太陽光は日中の好天時に1m²当り約1kWのエネルギーがある(パネルを太陽に正面に向けた場合)ので、1m²の太陽電池パネルが南中前後のピーク 時には100～160Wの電力を出力することになる。<br />
最近、住宅屋根などところどころで目につくようになった太陽電池は、ほとんどがこれまで使われずに捨てられていた太陽光エネルギーを電気エネルギーに変 換して利用しているので、石油などのエネルギー源の節約に貢献している。太陽電池とその周辺機器を生産するのに要したエネルギーをその太陽電池自身の発電 によって回収する期間は、最近の世界の生産量を考慮した試算では2年前後と予想されており 、20年以上とされている太陽電池の製品寿命に比べてじゅうぶん短い。</p>
<table width="340" border="0" cellspacing="0" cellpadding="0" align="LEFT">
<tbody>
<tr>
<td><img src="../../../worldeye/nederland/komatsu02-4.jpg" alt="" width="320" height="240" /><br />
<span>▲シリコン単結晶とシリコンウェーハ</span><br />
<span>（写真提供：住友金属工業株式会社）</span></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>太陽電池の種類はその主原料となる半導体材料で分類されるが、2005年現在、世界で生産されている太陽電池の種類は、約56%が多結晶シリコン、約 35%が単結晶シリコンで、残りの約9%がその他の種類である。シリコンは地球を構成する基本元素の一つなので、原料は枯渇の心配がない。国別地域別の生 産量では、日本が一位で約47%、欧州(主にドイツ)が27%、米国9%、中国7%、その他10%である。<br />
太陽電池の生み出す電気は乾電池などの一般の電池と同様、直流の電気である。住宅などに取り付けられた太陽電池の電気は、交流への変換機(パワーコン ディショナー)を通して家庭用に供給されている。家庭で使いきれない分は、電力の引込み線を通して逆流させ、その逆流分を電力会社に売っている。太陽電池 の発電量は日照条件に左右されるが、太陽電池を屋根に取り付けている家庭は、好天時など太陽電池での電力が使いきれなければ電力会社に売り、夜間や雨天・ 曇天など電力が足りないときは、通常の家庭と同様電力会社から電力を買っている。<br />
太陽電池での発電エネルギー量が、現在世界のエネルギー需要にどの程度貢献しているかというと、2004年の時点では残念ながら僅か0.03%である。 ただ、ここ数年の太陽電池の生産量の伸び(毎年30%以上増加している)から、国際エネルギー機関(International Energy Agency)が中心になって試算した数字では、2010年に0.1%、2020年に1%、2030年に10%がそれぞれ期待されている。現在のペースで 生産量が増えていけば、20～30年後には世界のエネルギー事情をある程度改善できることになる。<br />
<span>※太陽電池の需要の伸びに、原材料のシリコンを高純度化するための生産設備の増強が間にあわず、2006年現在、高純度シリコン材料が不足している。この状態は2008年には解決すると言われている</span><br />
<span>Last Update: Jul.26,2006</span></p>
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