千年古蓮

2014年7月30日

大連から約1時間バスに揺られ普蘭店の蓮花湾という停留所で降りると向かい側に千年古蓮園という蓮の名所に着く。

 

 

1952年に千年前の泥炭地層から大量の古代蓮の種子が発掘され有名になった千年古蓮は中日友好の蓮とも呼ばれています。
100年ほど前、来日した孫文がこの古代蓮の実の化石4粒をとある日本人にプレゼントした。時は流れ、大賀一郎教授が縄文時代の地層から蓮の実を発見し発芽させ、開花させることに成功したことを知ったプレゼントされた人の子孫が、大切に保管していた古代蓮の発芽育成を大賀博士にお願いした。2年後4粒のうちの1粒が発芽し見事開花した。
伝え聞いた郭沫若が、1000年前の化石の中に閉じ込められた命が蘇えったことに感動して「古代開新花」という詩をつくり詩碑は池の畔に建てられた。

普蘭店の泥土に埋もれていた   千余年か前の古蓮の実よ
古代蓮の実の皮は既に固くなり 雑草は泥炭に変わってしまったけれど
その皮を破って池に播けば    依然として芽をだし花が咲く!

出かけて行って詩碑はどこにもないと知った。管理人の老夫婦がけだるそうにチケットを捥ぎり欠伸をしていた。

平日でもあり人が少なくゆっくり蓮を眺められた。
7月末から8月中旬ごろまでが見ごろだという。
泥の中から立ち上がり凛と咲く蓮、池の真ん中へ桟橋を渡って行くと観音様が祀られていてこの花が宗教的な意味合いを持ち崇高な感じを与えるのを実感し納得した。