六稜トークリレー Talk Relay【第15回】2004年12月4日[第1部]

    山本雅弘さん@71期 
    YAMAMOTO Masahiro





    © MBS
    大阪城で何したん?〜地域における放送局の役割
    《MBSが目指すスーパーリージョナルステーションとは?》

    山本雅弘さん@71期

    昭和15年大阪生まれ。昭和39年に京都大学法学部を卒業、毎日放送に入社。テレビ編成局長、ラジオ局長を経て、平成9年に取締役ラジオ局長、11年常務、13年専務を経て、14年に社長就任。


    わが国における民間放送の歴史は半世紀を過ぎ、取り巻く環境も大きく変わりつつある。
    デジタルの時代に入り、テレビ・ラジオもこれまでと同じやり方では通用しない状況の中、地域がかかえもつすぐれた文化資産を独自の視点、切り口で掘り起こし、加工し、発信し、地域に根ざした文化として定着させていくことが、放送局の大きな使命であると考える。これがスーパーリージョナルステーションである。

    このような視点から、当社は全国ネットの番組はもちろんのこと「ちちんぷいぷい」「せやねん」「あん」などのローカル番組の充実を図ってきた。

    それと同時に、この夏、大阪城公園一帯でMBSのテレビ・ラジオ番組を一堂に集めた大型イベント「オーサカキング」を開催、当初の目標を上回る42万人の方にご参加いただいた。
    このイベントは当社を象徴するイベントとして、お客様の声を聞きながら毎年進化させ、ゆくゆくは大阪の夏を彩る代表的なイベントとして育てていきたいので、当日詳しくお話をするつもりである。

    さらに、劇団四季の専用劇場として親しまれてきた「大阪MBS劇場」を一新、「シアターBRAVA!(ブラヴァ)」として再生させ、自主公演を含めた様々なジャンルのエンターティメントを提供することで、今まで以上に広く、深く視聴者・聴取者と交流していくことを目指している。

    京都の魅力を再発見し、発信していこうという「京都プロジェクト」も始動している。 ユニバーサルスタジオジャパン内の当社のテレビスタジオでも、新たなスタジオプロダクションツアーを企画中である。

    昨年12月にはじまった「地上デジタル放送」は、こういった様々な流れ、動きを加速させ、可能にする1つの大きな手段であり技術革新である。
    鮮明な映像、携帯端末向け放送、そして多チャンネルなど、地上デジタルにより可能となることは多い。
    しかしそれらの技術革新部分にとらわれるのではなく、それらを有効に活用し、文化を複合化して発信していくことにこそ、放送局の存在意義があると考える。

    ※お申し込み・お問い合わせはこちら → email talkrelay@rikuryo.or.jp


    Last Update : Nov.11,2004