六稜NEWS-080126
大阪府知事選〜投票日前日の様子

reporter:谷 卓司(98期)


一人しか選ばれない府知事の枠に、2人の卒業生が同時に立候補して戦う構図は……ただでさえ「政治・宗教は御法度」の同窓会活動において、「口にすること=話題にすることすら憚れた」というのが、今回の選挙の印象でした。
 皆さん御存じの「結果」については……思惑どおりだった人もいれば、意に反した方もいらっしゃるでしょうし、賛否とやかく言及する心算はありません。ともかく「究極の多数決」が選挙なのですから、粛々と結果に従うまでなのですが、六稜Web取材班では、投票日前日の、両陣営・選挙事務所の陣中見舞を挙行しておりますので、今からそれを振り返りたいと思います。



梅田事務所(写真左)は、裁判所を取り巻く「弁護士村」=西天満界隈の一角に陣取っていました。極めて実直な…政策がそのままメッセージとして伝わる外観です。いっぽうの橋下事務所(写真右)は、川を挟んで南側……土佐堀通に面した北浜1交差点すぐのロケーション。風船に乗った赤ちゃんや動物たちが、ふわふわ宙に浮いたようなイラストの外観。女性や若年層に訴えかける「イメージ戦略」が窺えます。



受付の様子。梅田事務所では若い男性が、橋下事務所では女性陣がそれぞれ応対してくれました。さすがに橋下事務所の電話はひっきりなしに鳴りっ放しでした。



どちらの陣営も「選挙のプロ」の手には依らない、アットホームな「手作り感」が充満していましたが、典型的「大阪コテコテ感」では梅田事務所に軍配が、橋下事務所は壁一面に張られた模造紙に、無造作に書き足された走り書きのメッセージが印象的でした。よく目を凝らすと、TV番組のテロップでお馴染みの著名人の名前もチラホラ。



梅田事務所には、昨年秋から回収された「府民の声」アンケートがうずたかく積まれていました。未集計のものが、まだこれと同じだけ…統計会社にあるのだとか。いっぽうの橋下事務所は、故意の演出か「2万%」の影響か解りませんが……どうしても「急拵え」のアドリブ感が拭えませんでした。

そして、大阪が選んだのは……

皆さんも御存じの通り、Wスコアの圧倒的大差でした。普段、選挙になど行かない層を動かした…ということもあるのかも知れませんが、日常の閉塞感に、常識外れの型破りな「トライ」で、大きな風穴を開けて欲しい…という切実な願いが結集した結果とも言えるのかも知れません。
これからは、バラエティ番組のリップサービスの必要はありませんから、どうか、某代議士の二の舞にはならないように、府庁の皆さんを上手に巻き込んで、大阪の新時代を牽引して行って欲しいと思います。
Last Update : Feb.2,2008