六稜NEWSー070121

第1回骨髄バンクチャリティコンサート
「いのちを紡ぐ」

reporter:谷 卓司(98期)


1月21日の午後、ドーンセンターで開催されたこのコンサートは、63期の正岡徹さん(大阪府立成人病センター顧問)が実行委員長をつとめ、「土曜の午後はシャンソンで!」を主宰する64期の川島弘さんらが企画にあたった。
テーマは「いのちを紡ぐ」。縦糸はあなた、横糸は私、織りなす愛と巡り逢える幸せを願って命名された。

まず「骨髄バンク」の紹介ビデオが上映され、引き続き正岡さん(骨髄移植推進在団理事長・関西骨髄バンク推進協会理事長)の挨拶。
「骨髄移植は1974年に始まり、骨髄バンクは1990年に始まった。現在、骨髄バンクでは26万人がドナー登録され、年に1000人近くが移植を受けられるようになってきたが、まだドナーを待っている方が沢山おられる。骨髄バンクへの皆様のご協力をお願いしたい」と訴えた。

続いてプログラム第1部では、4人の歌手が次々とテーマに基づく詩・手記の朗読と歌1曲を披露。 朗読は、谷川俊太郎の詩「生きる」をはじめ、白血病で亡くなった15歳少女の詩、17歳で亡くなった少年とお母さんの手紙、骨髄移植で助かった15歳少年の闘病記、ドナーから移植患者への手紙、などで、暗転の舞台で読み上げられていく詩・手紙の心の叫びは、観客席の無数の涙を誘った。

ちなみに、このイベント全体の企画者は、自らも骨髄移植を受け社会復帰を果たした杉本郁夫さん。闘病中、親しかった同世代の女性2人が、結局、骨髄移植を受けられないまま亡くなったという悲しい事実、自分だけが移植を受けられた複雑な思い、等の闘病体験談のあと、ドナー登録者がもっと増えることを願っている、と結んだ。





第2部は趣をガラッと変えてシャンソン&カンツォーネの世界へ。6人の歌手がテーマ「いのちを紡ぐ」に沿って、それぞれ得意の2曲を歌う。

トップの川島さんが今日のコンサートにいたった経緯を簡単に紹介。
「2003年から大阪府立健康科学センターで始まった無料のコンサート『土曜の午後はシャンソンで!』が通算15回を開催。2005年から「骨髄バンク支援」を謳い既に10回を数えている。毎回、コンサートの中で移植体験者談を発表し、バザー、募金活動を実施している。プロ・アマの歌手、ピアニストほか約60名の会員がこのコンサートを支えている。さらにスタッフとして陰で支えているのは、今は元気な移植体験者たち。移植を切望して待っている方に希望を持っていただくためにも、移植成功者が主役となり、歌い手の我々がサポートするコンサートにしたい…と考え、今日にいたっている。チラシのデザインやコンサートの製作も移植体験者にお願いした。」

久しぶりに聴く川島さんの熱唱「さくらんぼの実る頃」「ふるさとの山」は、心の底から想いが切々と伝わってきて心に沁み渡った。

フィナーレは五輪真弓「心の友」をみんなで斉唱。くり返しくり返し歌う中、出演者が客席へ降り、握手攻めのなか、通路を抜けてホール最後部へ。舞台上のスタッフと客席を挟む格好で、温かく力強い歌声がホールを充満し、心は一体となった。

終演後も、ロビーでは募金箱を持って立つ出演者、バザーのほか骨髄バンクの相談コーナーやパネル展示などでいつまでも賑わっていた。

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★ドナー登録できる方
・年齢:18歳以上〜54歳以下
・体重:男性(45kg以上)、女性(40kg以上)
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★骨髄バンクに関するお問合せ
「骨髄移植推進財団」
フリーダイヤル 0120-445-445
ホームページ http://www.jmdp.or.jp/
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Last Update: Jan.22,2007