朝日新聞大阪版をアフリカで

2007年5月23日

アフリカの大地を緑に~ジャカランタの花咲くジンバブエから【第9話】

中国新疆ウイグル自治区にて(国境まで30kmの町、カザフ族のお姉さん)
中国新疆ウイグル自治区にて
(国境まで30kmの町、カザフ族のお姉さん)

海外での日本の情報は、これだけITが進んでも、なかなか手に入りません。日本国内でも、新聞は読まず、ネットやテレビで十分と、お思いの向きもあるで しょう。その辺が、欧米諸国やタイ、フィリピン、インドネシアとかと、アフリカの片田舎の違うところなんです。

ジンバブエにもプロバイダーはありますよ。けど、首都ハラレだけ。それも、ダイヤルアップしかないので、当然、24時間接続という訳には行きません。それ に、通信回線の容量があるのか、1MBのダウンロードに5分以上かかります。朝日新聞のWEB版は、最初のページが特に重く、7~8分ぐらいかかります。 動画なんて、明日の朝までかかりそうですよね。
このハラレのプロバイダー屋さん、雨期になり、雷が鳴り出すと、誘電を恐れて、回線を切っちゃうという、非常に優秀な技術力をお持ちです。ですから、雨期 は天気を見ながら、ネットの作業をせねばなりません。あと、突然、雷でもないのに、ブチッと切れちゃう。そのたびに、接続のやり直し。

エジプト・ナイルデルタにて(こぼれる笑顔もナイルの賜物)
エジプト・ナイルデルタにて
(こぼれる笑顔もナイルの賜物)

けど、ネット経由の情報って、早いのは評価するとして、表面的ですよね。そこで、私は、朝日新聞の大阪版を日本から送ってもらっています。大体、発行日の 5日遅れで手元に届きます。海外新聞普及株式会社(Overseas Courier Service)という日本の会社が送ってくれます。頼めば、地方紙や週刊誌とかも頼めます。新聞をジンバブエに送ってもらうと、お値段は、1ヶ月で2万 円を越えます。そんな価値があるのかなと思うでしょ。きっぱり、「ある」ということです。
届いたら、どこ見ると思います。まず、紙面の下の雑誌の広告欄です。日本におれば、どこからともなく聞こえてくるゴシップネタ、これが、ネットではよく分 かりません(そういうサイトもあるんでしょうけど)。
あと、文芸欄に街の話題、マンガ。もちろん、3面記事はしっかり読みますよ。マンガといえば、朝日新聞に連載中の“いしいひさいち”は、30年前のデ ビュー以来、ずーっとファンです。“いしいひさいち”のマンガ、吹田とか豊津とか下新庄とかは出てくるのに、十三は出てこない。十三はマンガには向かない のかいな、と思ってしまいます。

ネパール・ヒマラヤ山中にて(こんなところと思うような山中にも麦畑が広がる)
ネパール・ヒマラヤ山中にて
(こんなところと思うような山中にも麦畑が広がる)

情報といえば、当地でも衛星放送を見ることが出来ます(受信会社から有線で配信を受ける)。衛星放送ですから、BBCとかCNNはもちろん、在住外国人の 数を反映して、中国、ギリシャ、イタリア、ドイツ、ポルトガル、アラブと大変多彩ですが、日本語はありません。NHKテレビの国際放送は、専用のアンテナ とチューナーが必要で、費用もかかることから、当地では縁はありません。
NHKテレビ見たくないかというと、そりゃ、YESですが、費用対効果を考えると、新聞の方がいいかな。それに、やっぱり、大阪の情報が欲しいですよ。大 阪で暮らしている家族との話のネタも要りますしね。どんなに離れていても、故郷の山河は忘れられません。
「淀川の深き流れに、六甲の雲射る峰」
それを思い起こさせてくれるものが、私の場合は、朝日新聞の大阪版ということです。
月2万円は安いもの。おっと、大見得を切ってしまった。