ボランティア活動とは、何か?

2009年4月25日

タイからサワディクラップ~JICAシニア海外ボランティアだより【第2話】
北野高校の在校生及びOG/OBの皆様へ
夏が終わらない暑い国、タイからの第2話です。

今回は、日本で「ボランティア活動とは、何か?」を、どう考えて応募したか、
また昨年10月からの7カ月間、職種である廃棄物管理支援の為に、廃棄物処分場を見て廻って、タイでのボランティア活動として、何が出来るかを検討したこ とを、書きます。

昨年10月からの主な行動は、昔から旅行が好きな為、「来てくれ、一緒に行こう、行ってくれ」と、頼まれた場合、すぐ「よっしゃ」と、言って出かけまし た。

12月
チェンマイで廃棄物処理国際会議があり参加しました。
チェンマイは、山に囲まれており、大気の流れが悪く、大気汚染が深刻です。


▲チェンマイの山

▲チェンマイのピン川

▲アユタヤ遺跡

年末年始
ペッチャブーンに正月旅行をして、帰りにアユタヤ遺跡に立ち寄りました。
冬の早朝の気温は、標高の高いロッジでは、10~15℃ですが、日本より3か月早い桜を見ました。
久しぶりに新年のご来光を拝みました。
また帰りに立ち寄ったアユタヤ遺跡、660年前の建物ですが、を見て、滅びゆくものの悲しさを感じました。


▲ロッジの花

▲新年の朝日

▲タイの桜

▲ワンナムキョウロッジからの景色

1月
サラブリ処分場での埼玉県環境科学国際センターの試験に同行しました。
また皆さんと一緒に土曜日にワンナムキョウのロッジで、飲んで歌って雑魚寝をして、自然な雰囲気で、タイ人との懇親を深めました。

2月
サムロイヨット湿原での環境展があり参加しましたが、前日に近くのロッジに泊まりました。
この湿原は、ラムサール条約に登録されており、壮大なもので、この自然の雄大さを見れば、自然を残さねば、人類はあまりにも惨めであることを、痛感しまし た。


▲サムロイヨット湿原

▲サムロイヨットロッジ

▲パタヤのホテルからの景色

3月
ラムチャバン処分場で、国立環境研究所の職員と、今後のラチャプリでの試験の打合せを行いました。
また横浜のゴルフ友達がタイ来て、一緒にゴルフを楽しみ、リゾートのパタヤに宿泊しました。
4か月ぶりに日本語で、しかも昔の知人と話して、ほっとしました。
パタヤは、4月11~13日のソンクラン祝日に、ASIAN会議が開催されていたが、デモ隊が会議のホテルに突入して、会議が中止され、タイ国は政情が不 安定だと、外国に認識されましたが、地方では全く政情は安定しており、各地でソンクランの水かけ祭りが華やかに行われました。


▲象乗り

4月
近くのダムヌンサドワック水上マーケットを職場の同僚と観光、またソンクラン祝日には、プーケットで、象乗り、ゴルフとダイビングを楽しみました。
タイのホテルは、1室の値段で2名宿泊できますので、夫婦での旅行は、お得と思います。
プーケットの海岸は5年前の津波から完全に復旧しています、ぜひ遊びに来てください。


▲ダムヌンサドワック水上マーケット

▲プーケットの海岸

▲ソンクランの水かけ祭り

次に本題の、日本で考えた私のボランティア活動は、「人の為になす」と、言う事です。
今までの会社生活では、会社のために仕事をすることが、第一目的であったが、単純に人の為に活動すると言うことです。
特にJICA(JAPAN INTERNATIONAL COOPERATION AGENCY)は、国際協力を目的としており、自分の知識と技術で、タイの住民及びタイ国の役に立つ活動をする、気持ちで来ました。

次に、何ができるかですが、職種が廃棄物管理支援ですので、タイで廃棄物管理はどのように、されているかを知り、アドバイスし、手伝うことを考えていま す。

タイでは、大部分の廃棄物が、処分場にて直接埋め立てされています。
一方日本では、75%が焼却処理され、減量化されて後に、処分場に埋め立てられています。
理由は、日本では衛生上の問題と、土地が狭いので、またタイでは処分費が掛けない、為だと思います。
よって、日本の焼却技術をタイで使うことはできず、処分場管理支援の改善が一つの仕事です。

タイでも、島で観光地であるプーケット島とサムイ島では、日本の焼却技術で焼却炉が建設されていますが、それは小さな島には処分場が出来にくく、焼却で約 1/10に減量して埋め立てています。

それでは、タイの廃棄物処分場で、現状どのような問題があり、また将来、どのような問題が起こりうるかの、想定です。

そこで、問題の解決の糸口を探すために、まず廃棄物処分場の環境状況を把握するため浸出水、処理水、排水、地下水及び排出ガスのサンプリング及び分析を行 い、現状の水質、ガスの分析とその評価及び将来必要と考えられる、今後の対策案を、現在数か月かけて纏めています。

また、廃棄物が処分場に行く量を減らすことも大切です。
そこで、減量化としては、タイでは、台所からの有機系ごみが約50%もあるため、コンポストにより、有機系廃棄物を発酵して肥料とすることを、地元ラチャ プリで進めています。

上記2つの活動は、ODAの一環のGGP(GRANT ASSISTANCE FOR GRASSROOTS HUMAN SECURITY PROJECT)として、タイ自治体からタイの日本大使館に、2009年度予算として、申請手続き中です。

では来月の第3話を、お楽しみにしてください。