ウズベキスタン・タシュケント

2009年8月1日

モスクワ駐在員のつぶやき~ロシアCISあれやこれや【第1話】


▲町の中心部にあるモスク群

▲World Cup Soccerアジア予選
日本vsウズベキスタン

週末を利用して金曜深夜出発で6/6にタシュケントで開催されたWorld Cup Soccerアジア予選日本vsウズベキスタンを観戦/応援に行った。 モスクワからは同志36名の一行であったが、到着してみると直行便は無いはずなのにJALの機体が目に入った。なんとチャーター機で500人以上の日本サ ポーターが駆けつけたのである。ロシア/CISでは慣れっこになってしまったが、機体からタラップで降りて空港建屋までは徒歩で空港を横切り、建屋入り口 で新型インフルエンザチェック。なんと水銀体温計を看護婦が全員に渡していた。それを脇に挟み30mほど先の入国手続きに入るところで回収・チェック。ほ んの数十秒で測れるわけも無く全員パス。入国審査はロシアと同じく重苦しくかつ一人当たりに驚くほど時間がかかる。 ホテルに早朝チェックインしたが、これが予想外に立派。手抜きの部分見ると中国製の建物か。しかし、内装・アメニテイーなどはロシアの中級ホテルよりずっ と充実。


▲サッカー試合観戦客

試合はウズベク側が相当気合入っているとのことで、安全のため日本人応援団はウズベク人入場前=試合1時間半前には警察先導で会場入り。日本が先制点取り 好守備連発したこともあり、試合開始後の応援は大いに盛り上がり、ただでさえ目立つ日本の凝った応援スキルに対し、太鼓たたくだけのウズベク応援では比較 にならない。その内、苛立ったウズベク側よりナイフが我々応援席に投げ込まれるなどハプニングもあったが、ウズベク警官が迅速に取り押さえて収拾。一方的 な判官贔屓の審判であったが、勝利しWorld Cup出場決定に応援団は大歓喜。 混乱避けるためウズベク人が全て退場するまで、日本人は会場に1時間足止めだったが、その間きちんと紙吹雪やテープなどゴミ回収して掃除する姿勢は流石。 帰りがけには遅い夕食で、何故か日本人の口に合うウズベク料理で祝杯挙げた。ラグマン(ボルシチきし麺ラーメン?のイメージ)、プロフ(味の濃いピラフ、 これが結構いける)、サシュリク(串焼)を新鮮生野菜サラダとともに頂いた。


▲町の中心部にあるモスク群

▲町の高層ビル
何でも過去10年間建設中?らしいが、半分くらい入居している

翌日は夕方のフライトまでバスチャーターして市内観光実施。参加同志は自分より一回り以上も(一部には2回り以上も…)若い面々であったが半数以上がロシ ア語を喋り、こういうときは心強いと共に年甲斐も無く自分もいつかは…と刺激になる。 中央アジアの奇跡といわれるソ連時代に発展遂げたシルクロードの一大商都には、その歴史の面影と近代発展史の足跡双方が見て取れる。チムール帝国時代には 最大拠点として栄えただけあって、14-16世紀頃建立の美しいモスクがあちこちにある。 そうかと思えば、ガラス張りの近代的な高層ビルが立ち並ぶ一角も。待ち行く人々はアジア人の顔、中東系のような顔、インド人と思われる人群れ、明らかにロ シア人と分かる色白の女性達などなど、モスクワとは全く違った人種の坩堝状態で、この町が辿った歴史の流れを見た目で感じることができる。お世辞にも整備 されているとは言えない道路や街角であるが、モスクワに居る時のような緊張感は無い。ここも信用できないらしい官憲があちこちに立っているが、どことなく とぼけた感じの警官に安堵しているのかも。 平和記念公園にはソ連時代に大きなレーニン像が立っていた場所には、今は地球儀のオブジェがあり、人々が燦燦と照る太陽の下、緑溢れる公園散策を楽しんで いた。


▲抑留日本兵捕虜が建設したオペラハウス
ウズベク大地震でも倒壊せず、
日本の技術の高さの証明にもなっている


▲平和公園
この奥にレーニン像が昔は立っていた


▲チョルスバザールの一角の様子

最後にチョルスバザールという中央アジアでも最大級の市場に行ったが、イスタンブールのバザールなど比較にならないほど巨大である。観光名所というより地 元民の生活の市場という感じで、売ってないのは人間くらいか。クレジットカードはホテルや一部の高級レストランでしか使えないので、街中で買物するには現 地通貨スムが必要だが、これが厄介。最高紙幣1000スム=65円ほどなので、$100ほども両替するとバッグ持たないと入りきらないほどの紙幣が来る。 あらかじめそのことは商社マンから聞いていたので幸いEUR10しか両替しなかったが、バザールで十分買物はできた。同志面々は紙幣の最終処理に困ってい た。 今回は観光がメインではなかったため、有名なサマルカンドやブハラへは行く機会無かったが、モスクワ駐在期間中にまた旅行してみたくなった興味深い国で あった。