2012年 春

2012年7月11日

皆様、こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか?

ウィーンの春も色とりどりの花々が咲き美しいです。4月はれんぎょう、アーモンド、もくれん、5月はすずらんとしゃくやく(写真)、ライラック、6月はバラがとてもきれいです。

 

すずらんとしゃくやくの花

        すずらんとしゃくやくの花

ビーバー

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                             
 
 
                                                                            
 
 

4月中旬、同門ピアニストの代役を引き受けた時の出来事です。

向かった先はウィーンのとあるお屋敷。来年生誕200年を控え、ワーグナー友好家協会が主催した、オペラ『ニーベリングの指輪』勉強会でモティーフを弾くお仕事でした。

メンバーは政治家、弁護士、医師などで、合言葉を外門で言ってからサロンに集まり、30人程が輪になって座っています。立派なサロンにワーグナーの肖像画や胸像が並び、雰囲気はすでに独特です。始めに子供達がりんご(神の食べ物)を厳かに全員に配り、それを高くかざして、「われら、ドイツ・オーストリアの血を称えて」と言ってからそのりんごをかじると、大音量で序曲が流れ始めました。

こんな瞬間、Extremな世界だと思っていても、やはり文化の違い、人種の違いを確実に肌で感じてしまいます。そして普段普通に接している代役を軽く頼んできた友人とも、幼少からいる世界が全く違うという事を感じ(彼女の両親がそのメンバーだったため彼女にとっては違和感は全くなかったのです)、やはり自分が知っているつもりでいるヨーロッパ文化はごく一部分なんだなと実感します。

 
         大学の門下の普段のレッスン風景
 

でもその一方で、音楽学校でピアノを教え始めて半年が経ち、オーストリアの子供たちをとても近くに感じるようになりました。お互い毎週会ううちに、歩み寄り心を開こうとしている事が分かり、子供が自分を受け入れてくれている事が喜びになりました。オーストリアの子供が親しむ民謡、聖歌をたくさん知り、子供たちの成長を一緒に感じる事で、オーストリアという国を少し分かりかけているかな、と思う時もありました。 

 

          Anna

Flora

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分が演奏する時はどこの国にいるからという事を考えたりしませんでしたが、 生活する上で、今更ながら外国人であるということの不確かさ、不安定さを感じると同時に、個人対個人で見た場合、心は通じ合えるという確信もあります。 こちらに来た時は、ヨーロッパで音楽に集中して厳しい環境の中思いっきり勉強したいと、その気持ちだけでした。それから9年が経ち、色々経験はしましたが、改めて自分の存在について、根本的な部分について考えてしまいました。 最近は夜の練習後に散歩に出かけます。夜は空気が静かになり色んな花や木の香りがして、とても穏やかな気持ちになります。どこにいても、エネルギーを持って 明るく前向きにいたいなあと思います。

王宮の夕焼け