東京六稜会

第50回記念総会のご報告


reporter:五十君 興(当番期88期)

 東京六稜会第50回記念総会が6月9日(土曜日)、東京神田の学士会館で盛大に行われました。当日は土曜日のお昼ということもあり神田神保町界隈にいつもの喧騒はなく、同窓の仲間が集うにふさわしい、薄曇りながらも爽やかな日和に恵まれ、大阪などから遠路いらっしゃった参加者も含めて300名近い出席者となりました。これは有名人の参加も多かった昭和52年第20回記念総会の約350名に次ぐ参加者数だそうです。
 今回は第50回という節目の総会でもあり、少しでも多くの方にご参加いただき、総会をきっかけに同期会やクラブの交流が図れるようにと、今までの平日夕刻の開催から土曜日のお昼の開催に変更し、同時に会費も会場の質を保ちながら気軽に参加できる価格帯に収めるなど、東京六稜会として新たな一歩を踏み出した総会でもあります。
 当番期である88期は1年半前から開催日時・会場の変更を企画し、本総会についての「よくある質問集」を公開したりネットを利用して前広に広報したりと、多くの方々にご協力いただきながら準備を整え、全体進行を担当する幹事として記念総会に臨みました。当日は多数のご出席を賜り、総会も滞りなく進行し、懇親会では多くの方から楽しかった、良かったと88バッジを付けた当番期の参加者にお声掛けをいただいたことを、まず報告させていただきます。


東京六稜会
志甫溥会長

六稜同窓会名誉会長
石本正明校長

六稜同窓会
山本次郎会長

東京六稜会
黒岩瑛一事務局長

【第一部 総会】

司会進行:楠本圭子さん@88期
 総会は定刻通り13時半から2階講堂にて執り行われました。司会進行は88期の楠本圭子さんです。まずは東京六稜会・志甫溥会長から司会者との軽妙なやりとりも交えて、第50回総会の新しい試みと主旨に触れ、記念品の手拭いと小冊子「東京六稜会50年のあゆみ」についてのご説明や、懇親会で用意されている樽酒は大阪の六稜同窓会からの寄贈であることなど御礼とご挨拶がありました。来賓としてご出席いただいた六稜同窓会名誉会長でもある石本正明校長、山本次郎六稜同窓会会長からもそれぞれお祝いの言葉を頂戴しました。石本校長からは、今年度は昭和48年以来の学区改正で1,2学区を統合した新しい学区となり、今までに無い新しい素質の新入生を迎えたことをご報告いただき、懐かしい母校の様子に皆さん、耳を傾けておられました。最後に黒岩瑛一事務局長から会計報告と銀座ライオンで行われている東京六稜倶楽部について説明があり、無事、総会は閉会いたしました。

【第二部 記念講演とビデオ上映】
<記念講演>
 総会に続いては定藤規弘氏(88期・器械体操部)の記念講演です。「こころのふれあいと脳科学」と題して脳科学の最先端のお話を分りやすく、印象に残る語り口でお話いただきました。脳科学ということから解剖を思い出す方もいらしたかもしれませんが、最初のスライドは女占い師がなにやら怪しげな視線で相手と話している古い西洋絵画です。この「怪しげな視線」を人はどのように認知しているのかという問いかけから始まり、人間の脳が相手の感情を読み取るメカニズム、人間の行動特性が物質レベルで解明されてきたこと、超血液型(?)ともいえる遺伝子レベルの類型と気質の研究などなど、興味深い話が続きます。
 「認知」という理知的活動と「感情」という[こころ]の活動は別々に働いていると考えがちですが、実は両者は深く関連しており「感情」が「認知」という活動の「心のフィルター」として作用しているそうです。このことから、感情の発露=「こころのふれあい」を高めることにより認知の活動を助ける。すなわちボケ防止につながるというこれからの私たちにとって実に興味深い事実が指摘されました。 参加者が皆、うなずきながら聞いている間に、最後のスライドが映され、「こころのふれあう場として同窓会を大事にしよう!」と大きな文字が現れたときには会場が爆笑の渦に包まれ、笑いと盛大な拍手の中で講演は時間どおりに終了しました。定藤さん、オチのある楽しい講演をありがとうございました。

<ビデオ上映>
 講演のあとは「六稜魂」のビデオ上映です。東京六稜会総会を88期が担当するにあたり、先輩後輩の【たて】、同期生や同級生の【よこ】、クラブ活動の【ななめ】の3つを軸に展開していきたい。そして大阪の母校に立ち寄る機会の少ない東京六稜会の皆 さんに今の北野高校についてお伝えしたいと考え、北野高校入学を夢見る中学生のために北野高校自らが制作したプロモーションビデオを、許可をいただき10分間に編集しました。
 在校生の若さあふれる笑顔、今なお続く校内行事の数々など懐かしくもあり微笑ましい映像が映し出されると、会場の皆さんはそれぞれの高校生時代に思いを馳せているかのように、微笑みながら時間を忘れてご覧になっていました。

【第三部 懇親会】
 懇親会は、講堂に隣接する会場に場所を移し15時から開催されました。六稜同窓会から贈られた清酒「六稜」の鏡開きで幕開けです。石本正明校長、山本次郎六稜同窓会会長、東京六稜会から志甫溥会長、大山利雄顧問に加えて88期で幹事代表の広本展子さんが紅一点で加わり、めでたく豪快に鏡開きとなりました。続いて今回出席者の中で最高齢の高山捷一氏(45期)より、まことにご丁寧なご挨拶と乾杯の発声をいただきました。

 懇親会場は300名の出席者にとってほどよい広さで、各期に振り分けられたテーブルでの歓談もいつしか渾然一体となって盛り上がっていました。
 学士会館のお料理もおいしく予想以上にバラエティと量があり、みなさん堪能していただけたようです。歓談の合間には出席者全員で参加できるよういくつかのアトラクションも行いました。

 まず、今年の「新会員」3 名の紹介です。新卒は119期となり防衛大学校、早稲田大学、東京芸術大学と進学先も様々で、それぞれの方から初々しい自己紹介をしていただきました。
 次いで、講演にちなんだ脳トレ体操。両手を使った簡単そうだけど引っかかってしまう体操だったのですが、諸先輩が軽々とこなすのを見て司会も「これは簡単すぎましたか?」と思わず苦笑いを浮かべる場面もありました。ちなみに壇上の新会員や幹事期メンバーが妙にぎくしゃくしたのはご愛嬌というものでしょう。

 アトラクションの最後は、第50回総会の「50」にちなんだプレゼントクイズです。最初の質問「今年、50歳になる人は手を挙げて!」の司会の声に88期全員が挙手したのはちょっとした肩慣らし。「名前に『五十』の字が入っている人」、次に「今年結婚50年を迎える人」と質問は進み、最後に今年卒業50周年になる69期の皆さんを壇上にお迎えしました。実は69期は今年69歳、そして総会当日は6月9日と「69」が3つも重なるのですと説明していると、「我々は北野に入学して50周年だ!」と72期の皆さんからの自己申告もあり、該当したそれぞれの方に六稜グッズを記念にお渡しして、プレゼントタイムは賑やかに終了となりました。

 いよいよ懇親会も終盤になり次期幹事となる89期22名が集合し、代表の白石俊己氏から来年(2008年6月7日土曜日)に向け、より会員が出席したくなるように取り組みたいとの決意表明がされました。最後に学ラン姿で登場した元応援団長の片山信浩氏(88期)のリードで校歌斉唱が行われ会場が一体となり「フレーェ〜、フレーェ〜、きっ・たっ・のぉっ」のエールとともに高揚感のあるフィナーレを迎えます。総会・懇親会終了後、同期やクラブの集まりへと、参加者は三々五々、夕闇が迫る都心の街に消えて行かれ、賑やかな中にも実りの多い総会は無事にお被楽喜となりました。
 さて、この第50回記念総会は、参加された皆さんにとって「六稜魂」を再確認し北野高校の同窓生としての絆と親睦を深める場になったでしょうか? 「こころのふれあい」に少しでも貢献できたでしょうか?
 そして、私たち「百年の不作」と呼ばれた88期が掲げた「六稜のたて・よこ・ななめの糸を紡ぐ」という目標に一歩でも近づくことができたのでしょうか?

【謝辞】
 最後になりましたが、東京六稜会の志甫溥会長を始め、常任幹事や事務局の皆様にはひとかたならぬご指導・ご支援を賜りました。また、お酒や手拭い等のグッズを寄贈いただいた六稜同窓会及び会員の皆様、学士会館関係者、その他有形無形のたくさんの応援をいただいた皆様にこの場をお借りして厚く御礼申し上げ、東京六稜会第50回記念総会の報告とさせていただきます。

Update:Jun.26,2007