六稜news-080607
第8回本格ミステリ大賞/評論部門
『探偵小説の論理学』小森健太朗さん@96期

東京六稜会の第51回総会が神田の学士会館で行われた、ちょうど同じ日に、新宿の日本出版クラブ会館で第8回本格ミステリ大賞の授賞式が行われた。

この賞は、本格ミステリ作家クラブ(2000年に発足。会員数137人。現会長は北村薫さん)が選出した、その年の本格ミステリ・ベスト1に贈られるもので、数人の選考委員の合議によってではなく、全候補作を読んだクラブ会員の投票によって大賞作品を決めるのが特徴となっている。今年は、5月13日の公開開票式で大賞が決定した。

受賞作は次の2点。
◎小説部門〜有栖川有栖『女王国の城』
◎評論・研究部門〜小森健太朗『探偵小説の論理学』

小森さんは、16歳の北野在校時(高1)に書いた『ローウェル城の密室』が、江戸川乱歩賞の最年少最終候補に残るなど、早くからその才能を予感させていた作家で、東大文学部に進み、大学院博士課程を修了。1994年に『コミケ殺人事件』で文壇デビューを果たした。代表作に『ネヌウェンラーの密室』(講談社)、『マヤ終末予言「夢見」の密室』(祥伝社)、『グルジェフの残影』(文藝春秋)、『星野君江の事件簿』(南雲堂)など。翻訳書にはミハイル・ナイーミ『ミルダッドの書』(壮神社)や、コリン・ウィルソン『スパイダー・ワールド』(講談社)ほか、多数。
公式Web「大きなお茶屋さん」を主宰。


Last Update: Jul.7,2008