六稜トークリレー【第28回】 reporter:徳永眞一郎

「声楽室内アンサンブルの楽しみ」
コロ・スペランツァさん
06030408.jpg 身内がコロ・スペランツァの一員に加えていただいているご縁で、今回の「声楽室内アンサンブルの楽しみ」を鑑賞する機会を頂戴することができました。

トークリレーという講演会スタイルの催しの中で、どのように合唱を料理されるのだろうと思っておりましたが、演奏に偏る訳でもなく、またお喋りが邪魔する 訳でもなく、とても良いバランスでプログラムが進行し、退屈する間もなく2時間近くが過ぎました。5月の森ノ宮でのコンサートも聞かせていただいているだ けに、今回の催しの趣旨にそって随分と工夫された感じが、よく分かりました。「赤とんぼ」を声のパートに分けて観客と歌う試みも、イベント的な趣向として 成功していたように思います。

芸術監督の坂口さんは、「口下手で」と仰っていましたが、どうして、どうして。花粉症のオチでつないでいくあたりは、かなりの練達の語りべとお見受けしました。

ロマン派と古典派の解説も、分かりやすく、言葉だけは聞き知っている私のような門外漢には、改めて勉強になりました。音楽に対する鐡見さんの誠実な愛情の ようなものがにじみ出るお話だったと思います。ただ、会場の構造の問題から、プロジェクターの画面が小さかったことと、舞台上手の観客には、角度的に見づ らかったのではないかということが、残念でした。

北野高校のOBの皆さんが醸し出す品位ある会場の雰囲気ともあいまって、穏やかで豊かな気持ちになるコンサートでした。今後の活動に期待しています。


Last Update: Mar.19,2006

 六稜トークリレー Talk Relay